花びらとナイフ-5
「気持ちいい?」
見れば分かるでしょ。…見れば?そうか、私、見られてるんだ。ナイフを股間に挟まれ擦られて、悦びの声を上げているところを。
「左右にも動かしてみようか。」
右へ、左へと、谷間を抉るように広げられた。
「うあぁ…、あうぅ…、はう…」
なんて乱暴な事を。でも、でも。
「君たち、相性良さそうだねえ。恋人同士になってはどうだろう。」
「こ、恋人?」
男はゆっくり大きく頷いた。
「恋人同士になったらすることは何?」
「それは…あの、そ、そりゃあ…」
「だよね。というわけで。」
ナイフが谷間から出ていった。と思った次の瞬間。
「え…?」
見下ろすと、ナイフの柄が私のオンナの入り口に押し当てられていた。
「な、な、何を…」
「何って?」
柄はけっこう太い。少なくとも私の中指よりは。
「ダメ、ダメダメダメダメ、ダメ!私、まだ…」
「見れば分かるよ。まだ知らないんだね。」
「そうよ!だからやめ…」
ジュボー。
「ぐはぁ!」
無理矢理ねじ込まれ、その部分にピリっとした痛みが走った。
「なん…てことを…」
ジュボジュボジュボ。
「くぅ…」
何回も出し入れされた。
「やめる?」
私は首を振っていた。
ジュボジュボ、ジュプゥ。
「あ、ああっ!あはあ…、あうぅ、うぅ…んはぁ…」
私の喘ぎに煽られるかのように、男の手の動きが激しさを増していく。
ジュポウ、ジュポウ、ジュブジュブジュブ、ジュッボウ…。
「くはぁ!ああ、あ、あ、あぁ…はあ、はあ、はあ、あうぅ…」
「やっぱり君たち相性がいいね。もう少し、もう少しなんだろ?」
キツく目を閉じ眉根を寄せた私は、ガクガク、っと頷いた。
「もう少しで一つになるんだね?」
ガクガクガク。壊れた人形のように何度も頷いた。
ジュポ。
「え…」
ナイフは唐突に引き抜かれた。
「どうして…」
「だってさ、ナイフと言えば刃物だろ?なのに柄でいいの?」
「他にどうするって言うんですか。」
「他も何も。やっぱりこうでしょ。」
谷間に刃が向けられた。
「!」
「挟んで擦ってみたくない?」
「な…何をバカなことを。」
「大丈夫かもしれないよ?それだけヌルヌルになってれば。滑るだけで切れないかも。」
「かも、じゃないでしょ!切れちゃったらどうするんですか。」
「痛いだろうねえ、切れちゃったら。切れるなんて生易しいものじゃないだろうし。裂ける、って言うべきじゃないかな。切り裂かれる。」
私は絶句した。そんなことを望むわけが…。しかし同時に、自分の息が荒くなっていくのを感じた。
「やらないの?君のその素敵な花びらが、甘い蜜を滴らせて欲しがっているというのに。」
「な、何を…」
ポタリ、ポタリ。
男に言われるまでもなく分かっている。私の花芯からとめどもなく溢れる白い蜜が、最高の切れ味を誇るナイフの刃を濡らしている。
「誘ってるじゃないか。蜜を求めるミツバチに、さあここへおいで言うかの様に。」
私のここは、ナイフというハチを誘い込む花びらだと言うのか。
「もちろん、ハチに刺されればただではすまない。」
そうだ、バカなことを考えるのはやめよう。一刺しされれば命に係る、危険なハチなのだから。
「それでも君は望んでいる。」
「望んでなんか…」
否定できる状態でないのは明白だ。
「まあいいさ。そろそろハチはガマンの限界だ。君が望むと望まざるとに関わらず、、花びらへと飛び込むだけさ。」
ニュル。
刃が少し上げられ、谷間に挟まった。
「う…あはぁ…」
危険極まりない刃物が股間の谷間に侵入してきた。なのに、なのに私は…私の花びらは、ナイフの刃をもっと深い所にまで咥え込みたいと疼いている。
「さあ、ハチは君の望み通り飛び込んできたよ。花はどうするんだい?」
膝が、私の膝が曲がっていく。刃が、最高の切れ味を誇るナイフの刃が、私の奥深くへと挟み込まれていく。
ハチを誘い込む蜜。花を枯らせる毒針。
花びらとナイフが一つに絡まり合い、私は腰を…。