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アンジェラ
【その他 官能小説】

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アンジェラ-16

 「ああ、良かった。気が付いたのね。死んだのかと思った」
 「ムググ」
 「ああ、おっぱいが口の中に入ってるから喋れないのよ、ほら」
 「あー。生き返った」
 「ヤスシー」
 「死んだかと思った」
 「ヤスシー」
 「もう当分セックスはいい」
 「アイラブユー」
 「激しかったなあ。女が感じるっていうのはあんな感じになるってことなのか?」
 「ああ、そうだった。今見せて上げるね」
 「何それ?」
 「触ってごらん」
 「何かドロドロしてる」
 「女が本当に感じるとそんな風になるのよ」
 「ゲッ、僕が出した物が出てきた」
 「ティッシュで拭いて頂戴」
 「あれっ? 怪我でもしたのか?」
 「どうして?」
 「ちょっと赤い物が交じってる。これ血じゃないのかな」
 「ああ、始まったんだわ」
 「何が?」
 「メンストレーション」
 「生理?」
 「そう」
 「そう言えば今までずっと付き合ってきたのに生理見たのは初めてだね。うまい具合に時期がずれていたんだな」
 「そうじゃ無いわ。これが日本に来て初めての生理なのよ」
 「え? 何で? 何か病気だったの?」
 「ピルを飲んでたからよ」
 「ピルを飲むと生理が無いの?」
 「そう。だから妊娠しないのよ。知らなかった?」
 「そうか。まだピルって飲んだこと無いから知らなかった」
 「当たり前でしょ、馬鹿ね」
 「でも、そしたらどうして生理になったんだろ。ひょっとしてピル飲み忘れたんじゃないの?」
 「違うわ。忘れたんじゃなくてやめたの」
 「へー、なるほど。それで生理が始まったんだ」
 「関心してんじゃ無いの。何でピル飲むのやめたのか聞かないの?」
 「何で?」
 「もう十分お金貯めたから子供作ってそろそろ帰国しようかと思ったのよ」
 「へー。アンジェラってご主人がいたの?」
 「何で?」
 「だって子供作るって言うから」
 「ご主人じゃないけど好きになった男がいるから、子供を作ろうと思って」
 「へー。それって日本人? それともやっぱりコロンビア人?」
 「貴方は惚けてるの? それとも本当に馬鹿なの?」
 「へ? どういうこと?」
 「私が好きになった男は日本人よ」
 「そうかー。日本人にもいい男がいるだろ。何て奴なんだ」
 「何て奴って?」
 「羨ましい奴がいるもんだと思って。で、どんな男? やっぱりクラブに来るお客さん?」
 「そう。クラブで知り合った」
 「それじゃM男だな。凄い金持ちのヒヒ爺なんだろ」
 「どうして?」
 「Mっていうのはそういうのが多いんだ。普段は社長室とか重役室で威張り腐ってるのに、アンジェラの前に出ると『私の靴をお舐め』か何か言われて涎垂らして喜ぶんだろ」
 「そうね、靴を舐めたことは無いけど体中噛みついてやったりしてセックスするとギョヘーって言って失神する」
 「凄い男がいるなー。そんなセックスしてみたいもんだ」
 「今やったじゃない」
 「あ? そうだな。そうだった。痛かったよ」
 「感じたでしょ」
 「痛いのも感じる内なら凄く感じたよ」


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