07.真相-2
口を離したあたしは智志君の横に仰向けになり、彼を促しました。彼はおそるおそる身体を起こしてあたしに覆い被さってきました。
「いいの? 亜弓ちゃん」
智志君はますます顔を赤くしてろれつの回らない言葉を小さく発しました。
「きて。大丈夫だから」
あたしは上に覆い被さってきた智志君の下着に手を掛けました。彼の身体はまた小さく震え始めました。
「あ、自分で脱ぐから……」
智志君はそう言って膝立ちになりました。彼はそのまま自ら下着を脱ぎ去り全裸になりましたが、彼のものはうなだれたままでした。
彼は申し訳なさそうにあたしを見下ろしました。
「だめなんだ……亜弓ちゃん……」
あたしはもう一度彼を仰向けに寝かせ、彼にキスをした後、耳元で囁きました。
「大丈夫、何も心配することはないから」
あたしは彼の胸や腹をまるで子供をあやすように優しくさすりました。そして彼の身体の中心にあるものを両手でそっと握り、舌を這わせました。
「あっ!」
智志君は小さな叫び声を上げて上半身を起こしました。
「亜弓ちゃん! だめっ!」
あたしはにっこり笑って彼をなだめ、再びゆっくりと寝かせました。
彼のものを咥え、舌で舐めながら口を上下させているうちに、それはぐんぐん大きさと硬さを増していきました。目を上げると智志君は泣きそうな顔で歯を食いしばっていました。
はち切れんばかりにいきり立って反り返った彼の持ち物を口で味わっていると、あたしはまるで嶺士のものを咥え込んでいるように錯覚し始めました。そして嶺士とのいつもの熱いsexを思い出し、身体がどんどん熱くなっていきました。
いつしか智志君ははあはあと大きく胸を上下させ喘ぎ始めていました。
あたしはその行為を続けながら自分の下着を脱ぎ去りました。それから彼の身体に跨がって、すっかり準備の整った彼の熱いものを自分の秘部に導きました。
「ああ、亜弓ちゃん!」
智志君は顎を上げて叫びました。
不思議なことに、あたしの中に入ってくる彼のものは嶺士のそれと驚くほど同じに感じられました。その熱を持った硬さは、まさに何度もあたしの中に入ってきた嶺士のものでした。
あたしは目を閉じ、思わず身体を上下に揺すり始めました。
智志君は大きなため息をつきました。
「あ、亜弓ちゃん、温かい……」
あたしはすでに上り詰める寸前でした。
「き、気持ちいい? 智志君」
「うん、すごく……あ、も、もうすぐ……」
その時あたしは何故彼の身体から身を離さなかったのか……。このまま避妊具なしで繋がり合って彼が絶頂を迎えたら、あたしの体内に彼の精液が発射されてしまう。でもその時のあたしはもう、そういうことを考えることができなくなっていました。疼いていた身体が彼と一緒にクライマックスを迎えることだけを望んでいたのです。
「イって! イって!」
ぐうっと呻いて智志君は身体を大きく跳ね上げました。あたしはその瞬間に弾けるような衝撃に襲われ、思わず身体を倒して彼の身体にしがみつきました。
どくんどくんと脈打ちながら、彼のものがあたしの中で射精を繰り返し、身体の中心が熱いもので満たされていくのがわかりました。
息を落ち着ける間もなく、智志君は起き上がり、息を荒くしたままあたしの口に吸い付いてきました。そしてあたしの頭を抱え込んで貪るように舌を絡めてきました。それはまるで彼の中のスイッチが切れたような豹変ぶりでした。
あたしは彼の中にある女性への抵抗感を無くすという使命感を持っていましたから、彼のその後の行為も受け入れる覚悟はできていました。
彼があたしから身を離した時、今まであたしの身体の中で激しく脈動していたものは力を失っていませんでした。まだ大きく天を指して、たった今放出した自らの白い液をまつわりつかせていました。
智志君の目はぎらぎらと妖しく光り野性のオスの様相を呈していました。あたしは軽い恐怖心を抱きました。
彼はあたしを四つん這いにさせると、背後からそのいきり立ったものを再びあたしの中心に突き立て、一気に挿入させたかと思うと、何かに取り憑かれたように激しく腰を前後に動かし始めました。
あたしの身体に電気が走ったような刺激が駆け抜けました。そして彼と共に性的興奮が一気に噴き上がり、不安と性的欲求がない交ぜになった状態であっという間にこの身体は絶頂を迎えたのでした。