狙われた純潔-5
「あっ、んんっ……」
思わず弱気な吐息がこぼれてしまう。最低なことをされているという自覚はあっても、敏感な部分をたくさん持っている遥香にはどうしようもなかった。
櫻井はずっと気色悪い笑みを絶やすことなく、遥香の下腹部を延々といじくりまわし、ほど良く濡れたところで膣に指を入れてくる。
「だめ、入れちゃだめ……」
遥香がどんなに美しい心の持ち主でも、もっとも脆弱な部分を責められては抗いようがない。
くちゅ……くちゅ……くちゅ……と水分の多い音が耳の奥にまで伝わってくる。それは汚泥の溜まった川底を掬(すく)う音ではなく、森に溶け込む清流のせせらぎにどこか似ている。
あちこちが乱れたセーラー服を引きずるようにして、最後の力を振り絞る遥香だったが、その神聖な肉体は望まない快感によって支配されていく。
「中は半熟卵みたいにとろとろだ。熱くて指が溶けてしまいそうだよ」
櫻井に後ろから抱きかかえられたまま、遥香は膣内の分泌物をだらしなく垂れ流し続ける。自分で触ってもここまでは濡れない。だから余計に悩ましい。
「夕べもオナニーをしていたね? そうなんだろう?」
櫻井が露骨に訊いてくる。遥香は首を左右に振って否定したが、そんな嘘が通用する人ではないとも思っている。
デリカシーのない質問を浴びせられた遥香の体が、いたずらされて狂い出す。
低年齢の異性しか愛せない優男(やさおとこ)の櫻井は、性の対象である遥香から距離を置くと、自らのズボンを脱ぎ捨ててふたたび遥香に迫った。
そこにぶら下がっている男性シンボルを見て、遥香は絶句する。あれが自分の体を突き破ってくるのだとしたら、こんなに理不尽なことはない。だったらせめて避妊してもらおう──そんな虚しい考えが脳裏をよぎるのと、櫻井の肉体が重なってくるのがほぼ同時だった。
「んぐっ?」
生温かい男性器の感触が遥香の入り口を押し開く。ぬちゃ……ぬちゃ……とこそばゆい音を鳴らしながら、処女の花園が男を受け入れて甘い蜜を滴らせる。
「痛いっ!」
小さな悲鳴をあげたのは遥香だ。それでも櫻井は腰を沈めようとしてくる。
「先生、痛いよ、やめて……」
「初めてのセックスは誰でも痛いんだ。いいかい? 処女を捨てるっていうのはね、痛みを乗り越えるってことなんだよ」