とわの-4
理由を問い詰める私に
私と結婚するつもりがないからだという。
なんで?
今日はいつも通りだったよね?
いつも通りの今日だったよね?
なんで急にそんなことを言うの?
涙が止まらない私をぎゅっと抱きしめる。
「ごめん」
そういった声と、抱きしめる手が震えてる。
「何がごめんなの?ねぇ!言ってくれなきゃわからないよ!」
寂しそうな顔が私を惑わす。
「知らないほうがいい事だってあるんだよ」
「3年間は悟にとって意味のない時間だった?
知らないほうがいいなんてことある?
もし逆だったら悟は納得できるの?」
「・・・・」
「ねぇ!悟と別れたら私はほかの人と付き合うってことだよ?」
「・・・・」
「ほかの人と付き合って、エッチして、結婚するんだよ?それでもいいの?」
悟の顔がゆがむ。
ねぇ?私のこと好き?
他の男と私が幸せになってもいいの?
でも
「私、その人と生きていくんだよ?」
その言葉を言った途端、悟は抱きしめていた私を突き放して
「そうしてほしい」
感情のこもっていない声でそう呟いた。