上達-2
タクミが言う。
「なんか、、
うまくなったんじゃない?」
「 ? 何が? 」
「フェラ。」
「 !! 〜っ そん なっ
えっ!? 」
「 ぅ わ ーーー、、、。
動揺してるーー
あやしーーーーい。 」
「 〜っ! 違うよ 〜っ
タクミ君が、変な事言うからっ 」
「だーーってさ。
最近フェラはしてなかったのに。
上手くなるとか。
変じゃない? 」
「 !! 変じゃないよ
私だって、、タクミ君の為に
色々、、、
勉強する事だってあるし 」
「 あら。 やらし。 」
「やらしく、ないっ 」
「どこで勉強してんの?」
「 、! 、 、、、 」
「ねぇ。 どこで?」
「、 、、勉強、、ってゆーか
誰かが、、、なんか
そういう話してるの
聞いたり、、、
〜っ 分かんないけど 」
「誰と 」
「! 、 、、 」
「女の人と?
フェラの話なんてする?」
「 〜っ もう、、、
分かんないってば、 」
「男が、、誰か言ってた? 」
「 、! 、 、、、 。」
「、、、、。
こーゆー風にやると、
気持ちいい。 みたいな?
下ネタ話を、、、
参考にした? 」
「 〜っ 、、、。
もーー、、、
なんか、 あれだよね
、、、、 〜っ
そろそろ時間 とか」
「時間ならあるって。
どーなの? 」
「、 、 ん。
まぁ、、そういうのは
なくは、、ない かも 」
「、、、、 。」
「、 、 、 、、。」
「、、、酒の席で? 」
「 、 、ん 」
「、、、、 吉川? 」
「 !
〜っ ううん!
吉川さんは、違うよ!
そういう話になっても、、
吉川さんは聞き役?
ってゆーか
いっぱい話すタイプでもなくて」
「、、、。ちょっと。
どいて。
喉乾いた。 」
「 ぁ。 、、うん。」
ちづるは静かにタクミから
離れると、タクミはむくりと
起き上がりソファーから
キッチンのテーブルへ移動した。
ちづるに背を向けたまま話す。
「そんな下ネタ、、、
なんで聞くの? 」
「! 、、別に、
聞きたがった訳じゃなくて
そういう話、
するのが好きな
男の人がいて、、それで」
「そんなん参考にするなら、
上手くならなくていいんだけど。」
「、 、 、、
別に、 でも、 、、、。
、、だって、 勝手に 」
「、 、 、 、、、。」
「じゃあ、 、 でも
そういう話を、、
お酒の席とかで、されたら、 、、
どうしたら、いいの? 」
タクミは背を向けたまま
マグカップを持つと
冷めたコーヒーを一気に飲み干した。
マグカップをカンッと
力強く置いてタクミは言う。
「トイレにこもってればいいじゃん」
「! 、 、 、 、。」
「、 、 、、はぁっ 」
タクミはスタスタ歩いて
キッチンから出て
自分の部屋へ向かった。
自分の部屋に入ると
ドスンとベッドに座った。
「 、 、 、、っ、はぁっ 」
床を見て悶々と考える。
下ネタ話をされて
動揺しながらも聞いてるちづるを
想像すると無性に腹が立つ。
ちづるが悪い訳ではない、と
頭で分かっていても
モヤモヤした感情は
治まらない。
しばらく考えていると、
開けっぱなしのドアの所に
ちづるがやって来た。
部屋に入るのを
ためらっている様子だ。
ちづるが
申し訳なさそうに言う。
「入って、、、いい? 」
「、 、 、 、、。 」
「、 、 、 、、 、。」
2人はしばらく沈黙した。