予感-5
ちづるはタクミの部屋に行く。
タクミの家に泊まりにきて
寝るときは、
タクミはベッドで眠り
ちづるはベッドの横に
布団を敷いてそこで寝ている。
部屋を暗くして、
いつものように布団に入る。
ほんの少し、胸がドキドキ
していた。
天井の豆電球を見つめて
考える。
「 、 、 、、 。」
子供、 か。
そういえば 前も
タクミ君
『 赤ちゃんが、出来ちゃえば。
ちづちゃんを
追いかけなくて
すむのかなー とか。
ちょっぴり、思ったわけ。 』
『俺は、、
普通に、こう、、、
落ち着きたい人だからぁ〜。』
、 、 、、 普通 。
って ?
タクミ君て前から
結婚願望強い人だったっけ?
あ、。
ゆかちゃんとは
卒業してから
一緒に暮らす予定だったのかな
それも やっぱ
「結婚願望、、、が?
あったから?
、 、 、、、 んーーー
もーーーーー 、、はぁっ
分かんないよーーー。 」
ちづるはブツブツと
独り言を言いながら目を閉じる。
そのまま眠ってしまった。
眠りに落ちる直前、
隣の部屋にいるタクミの事が
何故かほんの少し気になった。
タクミがテレビを見終わって
自分の部屋に来たのは
それから1時間後だった。
もう暗くしてある部屋に入ると
ちづるは布団ですやすやと
眠っている。
ちづるを起こさないように
静かに歩いて、ちづるの足元から
自分のベッドに移動する。
ドサッとベッドに横になる。
心も身体も
どんよりと重たい気がする。
ぼんやりと、
天井の豆電球を見つめる。
昔付き合っていた元カノを
1人づつ思い出す。
思い出しながら
自分の胸がザワザワと
胸騒ぎがしているのが分かる。
付き合った女達には
共通点が1つあった。
それは
セックスを、すればするほど
自分に依存をしてくる事だ。
愛情を、あげようとすればする程
自分の事を疑ってくる。
足りない、と訴えられる事が
辛かった。
それが
自分の知っている恋愛だった。
どうしてちづるはそうならないのか。
どうしたら、もっと
自分に依存をするのだろうか。
答えが出ない事は分かるのに
考えてしまう自分に嫌悪する。
胸騒ぎは、
小さな恐怖に変化している。
ちづるの寝顔を見つめる。
「、 、 、、 、 」
ちづちゃんが
自由になりたがる日が
来るような 気がする
俺から
「、 、 っ 、 、」
なんだろう
なんか
ヤバい
怖い
置いてかれる
また
「 ! 、、?
?
っ、はーーーー、、、、 」
また?
って
なんだっけ
なんだろう
あれ、 、、、
俺 いま
何 考えてたっけ
元カノの、事 、、?
タクミは、
いつの間にか上半身を起こし
座っていた。
それからちづるの寝顔を眺める。
ベッドから静かに出て
ちづるの隣へ移動し、
布団にゆっくりと入る。
横を向いて丸くなっている
ちづるが起きないように
少し距離を取る。
仰向けになり、
静かに長いため息を吐いた後、
タクミは目を閉じた。