予感-2
3時間ほど
4人はカラオケを楽しんだ後
解散してタクミは家に戻った。
自分の部屋でベッドに座り
テレビをつける。
ぼんやりと
背中を少し丸めて
バラエティー番組を眺める。
「、 、 、 、、、。」
『 ちづるー。
今日何食う? 』
『 早くしろよ。
オーダーくるだろ。』
「、 、 、、。
まぁ、別に、、、
、 、 、 、 、、、。 」
タクミは静かに呟く。
しばらくするとカバンの中の
スマホが鳴る。
ベッドの上に無造作に置いた
カバンからスマホを取り出して
見ると、ちづるからラインで
メッセージが入った。
【今日はご来店ありがとう!
(*^O^*)
びっくりしちゃった〜
えびドリア美味しかった?
今から向かうね♪ 】
「、 、 、、、。」
タクミは、
【了解】のスタンプだけ送ると
ベッドの上で横になる。
腕を目にあてて、
大きなため息をついた。
夜の7時頃、
タクミの家のインターホンが鳴る。
ベットの上で
横になっていたタクミは
その音にハッとした。
少し眠ってしまったようだ。
ぼんやり天井を眺めた後、
むくりと起き上がり部屋を出て
玄関のドアを開ける。
ドアを開けると、
おだんご頭で
ブルーのTシャツを着たちづるが
タクミを見てニコッと笑う。
「 さっきは
ご来店ありがとうございました〜」
「、 、、、うん。」
「 あれ? 寝てた?」
「んーー?? うん 、 」
「遅くなっちゃってゴメンね?
ちょっと団体のお客さん、
入っちゃって 、、、 」
ちづるが話ながら、
2人はキッチンに向かう。
ちづるは手に
ビニール袋を持っていて
キッチンでごそごそと袋の
中身を出しながら夕飯の準備をする。
タクミは2人掛けテーブルの
イスに座り、少しボーっとして
ちづるの話を聞いていた。
ちづるは「お弁当にしちゃった」
と言いながらご飯をレンジで
温め、作業をしながら話す。
「健くん、髪の毛の色
また明るくなってたよね?」
「んーー? そーだねぇ〜」
「でも、似合ってた。」
「そーぉー?
まぁ、似合ってはいたけど。
なんかチャラくない? 」
「 ぇーー? ふふっ 、、
でも、なんか、、
かっこよかったかも。 」
「、、、。へーー。
チャラ男のが、好みとか?」
「 、ぇ? 、、私? 」
「うん。」
「好みじゃないよ〜!
、、って、ううん !
健くんが
好みじゃないって事じゃなくてね?
健くんは、、、
似合ってたから。
まぁ、、うん、、
確かに軽そうな?
感じにはなってたけど、、。
でも悪い意味じゃないよ? 」
「はーーい。いただきます。」
「、! 、、、。
いただき ます 。 」
いつの間にか
夕飯の仕度は出来ていた。
タクミは仏頂面でそう言うと、
黙々と食べ始める。
ちづるもタクミの様子を見て
静かに食べ始めた。