友人との再会-4
席に座ってから2時間弱、
健が「そろそろ出よっか。」
と言い4人は席を立とうとする。
店の入り口付近にあるレジに
向かいながら、タクミは1度
店の奥を見た。
制服姿で髪はおだんご頭にしている
ちづるが、奥のキッチンの
洗い場付近にいたのが分かった。
少し距離がある事と、ちづるは
何か作業をしている為
タクミ達には気がついていない。
再び沈んだような気持ちになりながら
レジに向かった。
「3980円になります。
お会計は別にしますか?」
「、、ぁーーーー、、」
店員にそう聞かれ、
健が迷って3人を見ると
タクミは「一緒でいいです。」
と言い、バックから財布を取り出し
お金を出す。
千円を、レジの横のトレーに
出すと他の3人もお金を出そうとする。
恭助達が出し、
健が最後に払おうとする。
タクミはもう、先に店から出ようと
背を向けていた。
その時、
タクミの背後から声がした。
「ありがとうございました 、
、 、、 あ 。 」
上品な、
少し鼻にかかった高い声。
タクミはすぐにちづるだと分かった。
健が言う。
「 ぁ、 っれ? 常盤さん 」
「、 、 、たけし 君 」
ちづるは
レジをやっている女性の店員の
横に立ち、驚いて健達を
見ている。
タクミは小さくため息をついた後に
振り向いた。
それと同時に健が言う。
「 びっ くり〜〜
ここだったんすね、、 」
「 ぇ と、、 ぁの ぅん 」
タクミ君も いるっ
ぁれ ?
健君て 私達の事
知ってるのかな ?
知可子が 、 、、
健君に 言ったんだっけ?
あれ!? 言ってない?
どっちだろ 、、 〜っ
どうしよう !
動揺を顔に出さないように
笑顔を取り繕う。
その瞬間、振り向いたタクミと
目が合う。
ちづるはタクミを見て
小さな声で「どーも、、、。」
と言って会釈をする。
タクミも無言で会釈をした。
タクミと目が合った時、
ちづるは少し目を潤ませ
はにかむように照れた笑顔を
見せていた。
健はそれを
面白がるように眺めていた。