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原爆の夜
【幼馴染 官能小説】

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原爆の夜-8

8.
11月に、母さんは僕と妹を連れて東京に戻った。

家は焼け残ったが、町の半分は焼夷弾で焼けていた。知り合いの焼け出された2家族が、僕の家に住んでいた。

一部屋を空けてもらって、親子3人の生活が始まった。

年が変わって、桜の咲くころになって、父が戦地から帰ってきた。

同居していた知り合いは、焼け跡に小さな家を建てて戻っていった。

僕は父を手伝って、近所の焼け跡を開墾して畑にした。
鶏も飼った。まるで百姓みたいだった。
何よりも食料が大事な時代だった。

中学から高校になるころに、学校制度が6・3・3制度になった。大学も4年制の新制大学だ。

機械弄りが好きだったので、大学は工学部機械工学科に進学した。他に電気、建築、土木があったが、機械工学は一番のエリートコースだった。

冴子は、高校を卒業して、父の郵便局の事務をすることになった。

ヒデオは、毎週のように冴子に手紙を出した。冴子も毎週、返事をよこした。

中学、高校の卒業、郵便局の就職の度に、写真を送ってきた。
ヒデオも写真を送った。

逢いたくても逢えないので、ヒデオは冴子の写真を見ては、センズリをして我慢をした。

新しい写真が届く度に、冴子は一段と女らしく美しく成長していた。
冴子への想いは高まるばかりで、肉棒は一段と奮い立ち、猛々しく怒張をした亀頭から、大量の精液が迸った。

大学卒業を控えて、早々と就職を決めた。

自動機械の会社の就職試験に、ヒデオの得意の三角関数の微分方程式が出た。
機械工作の教授に、
「あの問題が出来たのは、君だけだったそうだよ。ぜひ来てくれと頼まれた」と告げられた。

就職をしたら、直ぐにでも冴子と結婚をと考えていたので、他の会社を考えずに就職を決めた。

新潟の叔父叔母を仲人に、冴子の家に話を通じた。

話はとんとん拍子に進んで、ヒデオは週末にトンボ帰りで結納に出掛けた。

ヒデオと冴子は、想い出の鎮守様にそろってお参りをした。
本堂の裏で、人目を忍んで唇を合わせた。
「直ぐ、結婚だから・・・」
「はい」

ヒデオの胸に抱かれて、冴子の身体は悦びに震えた。




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