愛しき人-9
香織と綾乃は隣同士の席である。
「あ、おはようございます。進藤香織です」
「香織さん、ね。綾乃って呼んで下さい……」
「はい、綾乃さん。こちらこそヨロシクお願いします」
「今年は独りだからどうしようかと思ったけど、退屈しなくて済みそうだわ…」
綾乃はそう言うとバスに乗り込んで行った。
香織は一日中献身的に添乗員としての仕事をこなした。
参加した旦那衆は奥さん達の目を盗んでは、香織の形の良いヒップライン、ゆったりしたTシャツでも隠し切れないバストライン、そして大きめの袖口から時折覗く淡いピンクのブラをチラチラと見ていた。
香織と綾乃は一日で姉妹のように打ち解けた。