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《夏休みは始まった》
【鬼畜 官能小説】

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〈破断される鶴翼〉-2

『あの四人の中じゃあコイツが一番だろ?ちょっと格が違うよなあ』

「ッ…!!??」


麻衣は今、この凶行が突発的なものではないと気付いた……あの四人とは……間違いなく自分達のグループの事を指している……。


『あ〜、そっか、知らねえか。ここの旅館に女性客が泊まるってなると、フロントの防犯カメラの画像を俺達に送るコトになってんだよ』

『部屋にも脱衣室にもカメラは付いてるんだ。その画像を見て好みの女だったらさっきの中原って奴に連絡して、金払って宿泊して《姦っちまう》ってワケよぉ』

「う…う"……んぅ…ッ!?」


自慢気に突きつけられた小型のモニターには、俯瞰で撮られる三人が映っていた。

大の字に寝転がっている里奈に、どこかギクシャクした雰囲気を醸し出している真夏と奈々未……せめてこの盗撮カメラの存在に気づいてくれたら……その願いは能天気な里奈の言葉によって打ち砕かれた……。


{あ、そうそう。さっきの麻衣さんの下着姿見た?スッゴい素敵でセクシーでさあ……女子の私が見てもドキドキしちゃうわ〜}

「ッ…………!!」


ゴロンと寝返りをうって真夏達の方を向き、そして俯せになって頬杖をつく。
天井に顔を向けていても頭の中が麻衣の事でいっぱいだった里奈の瞳は、見つけられたかもしれない盗撮カメラに気づきもしなかった。


(お願い里奈!もう一回…もう一回だけ顔を上げてッ!天井を見上げてッ!!)


……祈りは里奈には届かない……頬杖をついたまま両足をパタパタと動かし、さっき見た麻衣の下着姿の美しさを、少し迷惑そうな真夏と奈々未に向かって熱弁を奮っている……。


『そういや脱衣室で見せつけてたっけなあ?あの貧相なロリガキ相手に、このエロい下着姿を……ん〜?』

『「悪いけど、女が羨む女なの私って……」てコトかあ?自慢の身体で“直”に羨望の眼差しを浴びて気持ち良かったろ、あぁッ?』

『そんなに「見せたい」んだったら〈視てやる〉よ。このケツの割れ目が透けて見えるエロエロパンティをジロジロ〜ッ…となあ?』

(このッ…み、見世物じゃないのよ!?み…見てんじゃないわよバカぁッ!!)


大胆にも薔薇の花をデザインした刺繍を施された純白のパンティは、股間を隠す股布だけが透過せず、それ以外の部分は肌に薔薇が浮かぶように透けていた。
前みごろはともかく、後ろみごろの布面積はあまりに小さく、しかもサイドの部分は二本の紐になっている。

これは里奈と一緒にショッピングに行った時に買った物で、明らかに異性からの視線を意識した下着である。

「里奈もこういう下着を穿いて女を研きなさいよ」

あの時の自慢気な台詞が今となっては恨めしく、里奈に着用した姿を見せつけてやろうという企みが、まさかこんな形での〈御披露目〉に繋がってしまうとは夢にも思わなかった……。



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