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届かない恋〜Eternal Unrequited Love 〜
【近親相姦 官能小説】

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片想い-4

12月の三連休の前の日、圭は姉の奈緒から祖父が亡くなったというメールをもらった。圭はすぐに奈緒に電話した。
「もしもし、姉貴?圭だけど、じいちゃんの葬式・・・・よかったら一緒に連れて行ってくれない?」
「わかったわ。今から迎えに行くから、そっちのご両親には話しておきなさいよ!」
「わかった。」
圭はすぐに両親に電話で事情を告げ祖父の葬式に奈緒と行くことを話した。母親が慌てて家に戻って来た時にちょうど奈緒が着いたところだった。
「奈緒ちゃんちょっと待っててね!」
母親は慌てて家に入ると、封筒を持って出てきて圭に渡した。
「圭!これ!香典よ!わからない事があったら奈緒ちゃんに聞いてちゃんとするのよ!奈緒ちゃんも圭の事をよろしくね!」
「母さん!わかってるって!」
圭は照れてぶっきらぼうに答えると奈緒は笑いながら
「わかりました。」
そう答えた。
動き出した車の中で
「母さんはいつまでも俺の事を子供扱いして・・・」
「お母さんにとってはいつまでも圭は子供でしょ?」
「でも兄貴の事は・・・・」
「尊君はしっかりしてるから・・・・」
「姉貴までそんな事・・・・」
圭は奈緒に子供扱いされた事が我慢出来なかった・・・・
(やっぱり俺は姉貴から見ればまだまだ子供なんだろうな・・・・)
12歳も離れていれば仕方ないとも言えるが圭には我慢出来なかった・・・・
「久しぶりに奈緒ちゃんって呼ばれたな・・・・」
奈緒が嬉しそうに呟くと
「ちゃん付けされて喜ぶなんて・・・・年取った証拠だよ!」
「圭!」
「ゴメン、ゴメン、冗談だよ!姉貴はまだまだ二十代でも通用するよ!」
「私はまだ28!二十代よ!」
「四捨五入すれば30じゃないかよ!」
「勝手に四捨五入するなっつうの!」
「ハイハイ。」
「少しは反省しなさい!女の子にとっては大きい事なの!」
「女の子?」
「圭!」
「ゴメン、ゴメン。」
「もう・・・・圭ったら・・・・」
その後少し奈緒が悲しそうに笑ったのを圭は見逃さなかった。

祖父の家に着いたのは翌日の朝になっていた。圭の実父は既に来ていた。
「父さん、これ母さんから・・・・」
実父に預かって来た香典を渡すと
「気を遣わなくてもいいのに・・・・」
「そんなわけにはいかないでしょ!」
奈緒が口を挟むと、それもそうだなってような顔をして
「確かに預かったよ。後で兄貴に渡しておくから!」
実父はそう言うと家に入って行った。
祖父の顔を見てから、親戚達と話をしていると
「夜通し車の運転で疲れたろ?近くのホテルに部屋を取ってあるから少し休んできなさい。」
実父が話しかけてきた。奈緒と圭は実父の言葉に甘えてホテルに向かった。ホテルに着き、ベッドで横になると、奈緒がシャワーを浴びている間に寝入ってしまった。奈緒に起こされるまで気づかなかった。
「圭!そろそろ時間よ!起きなさい!」
「ん、ん〜・・・・」
圭が目を開けると奈緒の顔が目の前にあった。
「お、お姉ちゃん!」
圭はいきなり奈緒に抱きついた。
「何!寝ぼけてるの!シャワーでも浴びて目を覚まして来なさい!」
奈緒の一言で目が覚めた圭は慌てて身を離し
「ゴ、ゴメン!」
圭は慌ててシャワーを浴びに向かった。
「お姉ちゃんか・・・・久しぶりに圭にそう呼ばれたな・・・・」
奈緒は圭の後ろ姿を見ながら懐かしそうに呟いた。圭が生まれたのは奈緒が中学に入学してすぐだった。圭の母は仕事を続ける事を望んでいたので、実家に預けて仕事を続けた。しかし、祖母が体を壊して圭の面倒を見れなくなってからは奈緒が圭の面倒を見ていた。高校生の奈緒に圭の面倒をみさせて仕事を続ける母に父は不満を持つようになり、それが二人の気持ちをすれ違わせ離婚に繋がった。二人が離婚をしたのは、奈緒が大学に入学した年だった。父としては奈緒に同年代の女の子のように遊んだりしてほしかったが、奈緒は二人が離婚をしたら圭の面倒を見る者がいなくなるからと圭の面倒を見続けた。圭が小学生になってからは、小学校から奈緒の家に帰り、母が迎えに来るのを待っていた。幼い圭の中では奈緒が母親であり、小学一年の時、母親の顔を書く宿題がでた時に奈緒の顔を書いて父を驚かせた事もあったほどだ。小学校の高学年になり、奈緒が働くようになると、圭も奈緒の家に来る事はなくなった。奈緒が勤める学校に圭が入学してくる事を知った時は驚き、そして学校で久しぶりに圭を見かけた時は幼い頃の面影を残しながらも大人びて来ている圭にときめいた。姉であり教師である奈緒が、弟であり中学生である圭にときめくなどあってはならない事だし、何かの勘違いだと思おうとした。しかし、聞こえて来る女生徒達の圭の噂や、美郷が入学して来てからの二人が付き合っていると言う噂を聞くたびに嫉妬する自分の気持ちを自覚すれば圭への恋心を認めざるを得なかった。奈緒が父の上司が進める結婚を決めたのも圭への恋心を忘れるため・・・・そんな理由があったのも事実だった。そしてそれは圭も同じだった。幼い頃から奈緒の事が好きで、いつかは奈緒をお嫁さんにする!なんて思っていたが、姉と弟では結婚出来ないと知り、姉にそんな気持ちを持つ事はおかしな事だと知ると奈緒から距離を置くようになった。奈緒が就職して今までのように家にいられなくなった事もあり、圭は奈緒の家に行かなくなった。しかし、奈緒と距離を取ったために、奈緒の事がさらに気になっていった。そして奈緒への恋心はいっそう強くなって行った。そんな時に圭は心臓が止まるかのような事を聞かされた。奈緒が結婚すると・・・・圭に反対する権利も資格もなく、例え反対してもどうにかなる問題でもなく、『お姉ちゃんおめでとう!』心にもない事を口にするしかなかった・・・・二人にとって忘れられない出来事が起きたのは奈緒の結婚式の前の日の事だった・・・・


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