宴 〜喪失〜-4
胤真は注意を払って、アナルパールを引き抜いた。
ぬぽんっ
抵抗なく、細いバイブは引き抜かれる。
「分かっているとは思うが……」
胤真は尻穴に指を差し込み、丁寧にほぐし始めた。
既に浣腸が施され、腸内は綺麗にされている。
「これからする事に逆らうようなら、あの映像を無修正で遠慮なくばらまくからな」
「ん、あ、はああっ……」
聞いているのかいないのか、智佳は胤真のベッドに手をつき、胤真に向かって尻を突き出した格好のままで、なまめかしく体をよじる。
十分にアナルをほぐした胤真は、そこへローションをたっぷりと塗り込んだ。
「前の方はバ彼氏に奪われたが、こっちはまだ処女だもんな……だから、もらうぞ」
−狙うのは、バックバージン。
その狙いを叶えるために、胤真は我慢できるぎりぎりの期間だった二週間をかけて、智佳の肛門を異物挿入に慣らした。
他の女ならば我慢できない失禁や脱糞も、智佳ならば何ともない。
むしろ他人には見せたくない恥辱にまみれた姿を自分だけが鑑賞しているという悦びが、胤真を高ぶらせた。
二週間の合間に何度もそれらを目の前で放出させ、辱めを与えるのと同時に隷属する事への喜びも植え付けたつもりだ。
「体の力を抜け。行くぞ、智佳」
排泄口に肉棒をあてがい……胤真は、慎重に腰を進める。
ぬちゅっ……ぷちゅっ
「あっ……!」
智佳は、呻いた。
きつくすぼまった場所を乗り越え、亀頭がゆっくりと菊花の中へと入り込んでゆく。
ずぬるっ……ずるずるっ
「は……」
胤真が、呻いた。
「入った……」
うまくいった。
智佳を痛がらせず、バックバージンを奪えた。
安堵して、胤真はため息をつく。
「最高だ、智佳……」
胤真はきつく、智佳を抱きしめた。
直腸はひたすらにきつく、肛門が異物を根本から締め上げる。
裏筋の方には、秘裂の不規則な収縮が伝わってきた。
蜜壺とは全く違う感触に、胤真は夢中になる。
痛がらせないよう注意を払いながら、腰を振り始めた。
「んふっ、あっ、はああっ!あ、すご……!」
肛門拡張が効いているのか、智佳は早くも悦楽の声を上げ始める。
「や、あ、ああっ!お尻!お尻がっ、蕩けるっ!」
−二週間の調教が、効いている。
胤真の中に、果てしない満足感が満ちた。
「かっ、胤真っあっ!あ、や、おしっりっ……!」
イキそうなのか、智佳は自分から腰を動かし始める。
「やああっ!お尻が、お尻がああっ!お、おか、おかしっ……あ」
呆気なく、智佳は絶頂を迎えた。
「くっ、ううっ!」
猛烈な締め上げに耐え切れず、胤真は智佳の直腸へ白濁液をぶちまける。
「ああ、お尻が……熱いっ……!」
「智佳……」
初めてなのにアナルでイッてしまった智佳をねぎらおうと胤真は声をかけ……智佳が泣いている事に気付いた。
「ふっ……うえっ……ど……しよ……」
「?」
とりあえず、聞き耳をたててみる。
「脅されてるのにっ……嫌なのにっ……バイブもおち〇ち〇も平気でお尻に咥え込むなんて……変態……」
なるほど。
「変態でいいさ。そうなるように、俺が調教したんだから」
胤真は智佳を優しく抱きしめ、そう囁いた。
「むしろ俺好みの女に変貌してるんだから、喜べよ」
囁きながら、内心で舌打ちする。
この二週間で理解したのだが……愛撫でうっとりしている時は、まだいい。
だが、いったんことが済んで理性が戻ってくると、決まって智佳は泣き出す。
体は少しずつ被虐の喜びに馴染んできたようだが、心は未だに抵抗しているのだ。
これは、後には残しておけない課題である。
身も心も、自分に屈服させる事。
バックバージンを奪えた事だし、次の課題はこれだろう。