若い性-6
剛は立ち止まった。
「このままだと、嘘がバレちゃいます」
「どういうこと…ですか?」
剛は振り向いて尋ねた。
香織の顔は妖艶な色香を放っていた。
「私には…秘密が有るから…その…それを知らなきゃバレちゃいます」
「秘密?…その秘密教えて下さい」
剛は香織に近付いて言った。
「絶対誰にも言わないと約束して貰えますか?」
香織は俯いて剛に言った。
「はい、約束します。課長のことも奥さんの秘密も墓場まで持って行きます」
剛の答えに香織は頷いた。
(そうよね、信用できるからこそ、衛さんは松坂さんを選んだのよね)