前篇-6
だが起こった事は予想していたよりもずっとあっけなかった。
苦戦しながらようやく隙間から差し入れられたペニスはそのままダイレクトに母の膣内に突き刺さったのだ。
「くうっ・・・!」
痛みでもないのだろうが、母は息子に挿入されたショックのあまり身体が硬直したように動きが止まった。
少しずつ漏れだしたホースの水がバシャバシャ音を立てて漏れひたひたと床を覆い、足がひんやりと冷える。
私のペニスはこれ以上なく深く母親の胎内に埋め込まれていた。
「ああ‥ああ‥あんたは本当に‥なんて事‥」
声にならない声で母は泣きだしてしまった。
私が動きだしても母は私を突き飛ばすことさえ思いつかないように嗚咽していた。
「もう止めて‥止まってよぉ‥」
私は初めて自分のペニスで女性の体内を掻きまわし、貫く感覚とはこういうものかと思った。
「母さん‥もう‥もういくよ‥」
時間にしておそらく1分もかからなかったと思う。
茫然とした母に唇を重ねると下半身が締め付けられるような衝動がこみ上げて来て、
母親の胎内に、子宮に私は男の証しをぶつけた。
直後に襲い来る虚脱感とともに残りの精液を母の胎内に流し込むため緩やかに動き続けた。
母がその瞬間快感を感じたのか定かではないが、私の膣内射精を感じ取ったのか、吊ったように全身を反らせてると一瞬間をおいてがくっと力尽きたように腰がくだけた。
荒い息を吐きながら母は肩まで震えていた。
なし崩し。
それは脱輪して制御不能となった母と私の着地点だった。
それから二人でのろのろと立ち上がって互いに背を向け、汚れをふき取り衣服を正してから、二人で散乱した脱衣所の洗剤や着替えを片づけた。
踏みつけてしまった洗濯機のホースは古かったから割れてしまっていたため、捨てることにした。
母はぶつかった洗濯機の壁面がへこんでしまっていることを母は気にしていた。
それでも私はまるで憑きものでも落ちたような満ち足りた気持ちだった。
ひとしきり片づけると台所に移った母の後を追って再び迫った。
「あなたまた‥?‥いい加減にして!」
戸惑い、責めるような眼差し、躊躇い、不安‥。
いろんな感情が入り混じった母の唇を強引に奪う。
まるで結末の決まっているようにまた私が強引に母を襲う。
さっきよりもずっと抵抗は弱い。
テーブルに母を寝かせようとしたら「脚が壊れる‥」と呟くように母が言った。
はっと母の目を見るとその瞳から涙がぽろぽろと零れていた。
一瞬冷静さを取り戻した私はそれでも止めようとせずに腕を引いて改めてカーペットも敷いていない床に寝かせてそこで母とまた交わった。
昂った感情に導かれるままにそれから時間を忘れるほど長い間母を求め続けた。