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不倫の始まり
【熟女/人妻 官能小説】

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序章-3

ホテルを出た僕は近くの喫茶店で時間を潰していた。まさか黒川さんがデリヘルで働いてるとは全く予想していなかった。ついさっき起きた出来事を思い出して遠くを眺めていた。奥さんは恥ずかしい制服姿で膝をついて一生懸命フェラチオをしていた。ブラジャーから覗く胸を見る限りDカップはあるだろう。お尻は真っ白な肌に綺麗な形で丸く突き出されていた。信じられない光景だった。これからマンションで会ったら何て声を掛ければいいんだろう。そう思っていたときだった。僕の携帯電話に見慣れない電話番号が通知されていた。

「黒川です。さっきはどうも」
「黒川さん、今大丈夫なんですか?」
「ええ、もう今日の仕事はお終いにしたわ。ねぇ、これからちょっと会える?」

奥さんに言われるまま隣駅の指定された喫茶店で落ち合う約束をした僕は、信じられない光景を思い出しながら店を後にしていた。

指定された喫茶店は隣の駅前にある純喫茶だった。昔からある渋い喫茶店だ。店内はビロード生地の二人掛けソファーに分厚いテーブルを囲った席が並ぶベタな喫茶店だった。薄暗い店内でスポーツ新聞を広げて待っていたが、記事は全く頭に入ってこなかった。暫く経っても現れない奥さんにやきもきした僕は、窓を見下ろして通行人に目を凝らして探すように時間を潰していた。

「待たせたね」
「驚いた。どっから来たの?ずっと見てたけど気付かなかったよ」
「タクシーよ。わたしも珈琲ね」

店員に告げた奥さんは僕を見つめて深い溜息を吐いていた。こうやって向かい合って見てみると、いつもの黒川さんにしか見えなかった。さっきの黒川さんが嘘のような錯覚を感じていた。

「あのお店は今日で辞めたの」
「え?何で」
「決まってるじゃない。もう行けないよ。スタッフに私達が知り合いだったってバレてるわよ。そんな所に二度と行きたくないでしょ」

珈琲を啜りながら窓を眺めて呟いていた。綺麗な長い髪がまだ乾ききってない潤いで輝いていた。

「黒川さん、いつから勤めてるの?」
「そんなことあなたに関係ないでしょ」
「その通りですね。でも、驚いたなぁ」
「わたしこそびっくりしたわよ。今日仕事じゃないの?」
「ずる休みさ」

苦笑いで誤魔化すように笑ってしまっていた。窓の外を眺める黒川さんは僕を見ることなく話しを続けていた。

「いいわね。私も何も考えずに暮らしたいわ」
「黒川さん。何があったんですか?」
「いろいろよ」

そう告げてまたしても外を眺めて黙ってしまっていた。沈黙が二人を黙らせているようだった。

「ねぇ、どっか二人で話せる場所に移動しない?」
「どこ?」
「女性に言わせる気なの?」

驚いてしまった。奥さんは、明らかにホテルを促す視線で僕を見つめていた。目の前の奥さんは戸惑ったような怯える瞳で僕の言葉を待っているようだった。

「会計しておきます。この店の裏側にあるロビーで待ち合わせでいいですか?」
「分かった。後で行くわ」

会計を済ませた僕はラブホテルの部屋を確保してロビーに現れる奥さんを待っていた。今度は待たされることなく現れた奥さんと並びながらエレベーターに乗り込み、今日2回目のホテルに入った所だった。

「ねぇ、もう一度言うけど、本当に誰にも言わないって約束してくれる?」

部屋に入るなり玄関で僕に問い質してきた。勿論ですと即答することしかできない僕を残し、さっさと部屋に入り慣れた仕草で部屋の明かりを調整しているようだった。

「慣れてるから」

珈琲を沸かすためにポットにミネラルウォーターを注いでいる奥さんは、部屋に入った僕にその事実を伝えるように告げていた。

「慣れてるってホテルのこと」
「何にも分かってないのね。わたしはね、旦那に内緒で風俗で働いているの。だからホテルなんて何度も行き慣れてるわ」
「黒川さんは長いんですか?」
「長いって何が?風俗?」
「風俗です、なんか凄い手慣れてるように見えます」

壁に寄りかかりながらポットが沸くのを待つ奥さんは、溜息を吐きながらもう2年近くなるわと寂しそうに呟いていた。

「以外です」
「そうね。そうなるわよね。でも、本当に誰にも言わないでね。これだけは守ってもらうからね」
「分かりましたよ。守りますよ」
「絶対だからね。その代わりなんだからね」
「その代わり?」
「ちょっと、本当に何て理解力の無さなの。その代わりに今ここに来てあげたってことでしょ。どうして分かんないの?」
「そういうことなの?」
「もういいわ。どうせヤリたいんでしょ。絶対に言わない約束だからね。そこは守ってもらうからね」

そう告げた奥さんは珈琲を淹れて僕の隣に座り、これから始まる二人の秘密に備えるように熱い珈琲を見つめながら諦めたように僕の肩に顔を載せて下を向いていた。


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