〈微笑みの裏側〉-13
「う…あッ！もうや…だ…ッ！」
あまりの責めに、次第に視界がぼやけてきていた花恋は、突然に頭が真っ白になって意識を失った……その無意識の最中にも股間の“騒ぎ”は感じており、花恋は思考力を失いながら狂おしく躍り続ける……。
『こんなに乱れてくれると虐め甲斐がありますなあ』
『同感ですな。これでチンポを挿したらどうなるコトやら』
『もう彼氏の事なんて頭から消えてるかな？アハハ…消えてなくてもトドメ刺しちゃうけど……』
虚ろな眼差しをして力尽きる寸前の花恋に、最後の責めが加えられようとしている……開かれた股間の前に座ったハゲオヤジの肉棒に、避妊具は見られなかった……それは少女にとって非常事態の最たるものである……。
『オジサンは“生”が大好きなんだ……あと《中に出す》のもねえ……』
「ッ!!!???」
何度も男性器を己の性器で受けてきた花恋だが、避妊を考慮しない交わりは初めてである。
いや、考慮どころか『中に出してやる』という宣告は《其れ》を望んでいるとも取れるし、もしも“至った場合”の事態の深刻さすら理解していないとも取れる。
「い、入れないでッ!?入れちゃ駄目えぇッ!!」
花恋は必死になって頭を上げ、性行為に至ろうとしているオヤジに向かって叫んだ。
騙されて契約書にサインしたのに、妊娠という重大な責任まで負わされるのは、あまりにも理不尽に過ぎるのは言うまでもないからだ。
『指よりチンポの方が気持ち良いって知ってるよね？入れちゃ駄目なんてコトは無いんじゃないの？』
『花恋ちゃんの子宮は「ザーメン欲しい」って言ってるよ？妊娠したがってるよぉ？』
「い…入れないでぇッ!!ひッ…ひいぃッ!?だ、誰か止めさせて！お願いだからあッ!!」
『可愛い声で〈お願い〉するんだねえ〜。グヒヒヒ…チンポに響く好い声だあ……』
ドス黒い亀頭が花恋の花弁をペタペタと叩く度に、引き攣った悲鳴がビリビリと空気を震わせた。
それは常人ならば聞くに耐えない悲痛な叫び声なのだが、ここに集う卑劣な連中には、極めて甘美な天使の歌声のように心地好い囀りである。
「やあぁぁあッ!!英明さん助けてえぇッ!!」
花壺の入り口に亀頭の侵入を感じた刹那、花恋は英明を名を呼んで助けを求めた……。
それは、この今の撮影は“今”だけに止まらず、これはこれからの始まりに過ぎないからに他ならない。
レイプの光景は商品化されて売られ、その度に子宮は精液に汚染されるだろう。その先にある《未来》に英明が傍に居てくれるとは、どうしても花恋には思えなかったのだ……。