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不貞の代償
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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忘我2-3

 回想から現実に引き戻された。
 弛緩した体を抱き起こされ、あぐらを組んだ上にのせられた。そのまま腰をずらしながら鏡ににじり寄る。両方の脚を開き、膝立ちのような状態で太ももを岩井のわき腹に密着させた。岩井の背の方に脚が流れる体位になる。鏡に結合部が淫らに映し出された。
 田倉とのセックスはこの体位が多かった。大股開きのまま田倉の股間にお尻を押しつけるよう指示される。背を伸ばして腰をつきだすと、お尻側から差し込まれるペニスの挿入角度を調整できる。座位形の後背体位というらしい。体が柔らかいほうなのでとても深く入り、生々しくペニスを感じることができる。要するに、欲しい箇所をペニスでえぐってもらえるのだ。
 自分の股間から睾丸が垂れ下がるとても淫らな体位でもある。岩井はこの体位では鏡の前でセックスをする。視線はどうしてもそこにいく。肩の上から岩井の視線を感じ、恥ずかしくて気が変になりそうだ。
 太いペニスに圧迫され変形した陰唇のまわりは岩井の陰毛が茂っている。数センチ見えているペニスはビール瓶のような色合いをしていた。肌の白さが際立つせいでいっそう淫蕩であった。淫らすぎる姿に頭の芯が痺れていく。
「深く入る体よ……」
 お腹に響く声、絶対的な命令を与える声。
 田倉のペニスはその日のうちに膣に全部受け入れることができたけれど、岩井のは時間が必要だった。とうとう根元まで受け入れたとき、胃袋を圧迫され本当に口からはみ出すのではないかと錯覚した。そして自分の体が悦んでいることに気づき愕然とした。
 鏡に映る顔が赤いのは殴られたせいだけではない。目元がトロンとしている。何度もオーガズムを得たときの表情だ。
「自分では気づかぬうちこの体は、夫ではない男のマラを、ずっと欲しがっていたのだのう」頬ずりをしながら、「あの女もそうだった……」とつぶやいた。それは独り言だった。
 不意に子供の頃の恵の顔が浮かんだ。続いて優しい笑顔の夫……。その家族の顔が崩れ、あっという間に霧に霞んだ。
 岩井の腰にお尻を押しつけた。グラインドさせると子宮がジンジン痺れた。Gスポットを探りながら腰を浮かせる。突然湧き上がった感情を抑えられない。岩井がかすかに息を飲むのが分かった。
 岩井に対し、積極的に動くのは初めてだった。騎馬上位にさせられセックスすることはあるが、動くよう強要することはなかった。「肉穴をしっかり掘り込んでやろう」そう言って精力的に責め続けるのが岩井のセックスであった。
 岩井の手が戸惑うようにわき腹を支えた。ゴツイ手の感触に肌が粟立つ。
「あん、あん、あぁんッ……」
 舌足らずのよがり声。作っているわけではない。こんな声が自然に出てしまう。ペニスが深く突き刺さっているため二人の陰毛が擦れ合う。
 岩井はキスに時間をかける。今日は一度もされていない。鏡の中で岩井と目が合う。得体の知れない悦びが子宮から迫り上がった。
 田倉にはねだったが、岩井にねだったことなどない。でも今は――岩井に口を吸って欲しい。口の中が唾液に満ちていく。
 岩井は「あの女……」と言った。岩井に忘れられない女がいたことを初めて知った。”あの女”のことは聞けるはずもないが、”あの女”への激しい嫉妬心に支配されたのは分かっていた。
 岩井とのセックスでこんな情動は初めてだった。感情を制御できなかった。もっと子宮を刺激したくて、むずかるように腰を揺らした。さらには排便でもするように広げたアヌスに岩井の陰毛の感触を得た。括約筋の粘膜をチクチクと刺激する。
 ――アヌスにも、何か入れて、欲しい……。
 太い腕が体をきつく締めてきた。ハレンチな思考や行為がばれたのだろうか。
「何を思った?」
 恥ずかしさに耳を熱くしていると「少し体位を変えよう」と体を密着させた。射精したくなったのだろうか。いや、強い男は制御できる。
 片足を持ち上げられ、体の中でペニスが回転する。体位を変えるときも岩井はペニスを抜かない。膣壁をよじられる快感に酔う。
 向かい合った対面座位。強い力で首をつかんで顔を対面させた。尊大で不敵な顔が目の前にあった。いつもならすぐに口を吸うのだが、そうしなかった。”あの女”を思い出したせいだろうか。関連性を考えるが分かるはずがない。そもそも”あの女”を知らない。
「お前の亭主とワシのどちらがいい」
 答えられなかった。夫のことは心から愛している。今でも。
 頭部とお尻をかかえられ、突き上げられた。太い棒が体の中で暴れる。
「答えられないか」
 極太のペニスがズンズンとお腹を突く。
「あんッ、ああんッ……はぁんッ……」
 丸太のような腕にしがみついた。岩井のたくましい肉体に強い性的興奮を覚える。
 悶える表情を真正面から見られているのは分かっていたが、岩井の顔に荒い息を吐くのを止めることができない。
 誰かも分からない”あの女”への嫉妬心に苛まれる。
「あ、あの、女……いやぁッ」
 思わず口走った。荒い息で目を細めたのではない。一瞬、動きが緩むが、ねだるようにお尻を揺するとすぐに岩井は腰を跳ね上げた。
「ひんッ」
 巨根は全て体に納められる。連日のように岩井の腕の中で悶え苦しんだ成果であった。
 狂おしいまでの性欲に支配されながら、夫のことを思い浮かべていた。田倉を知ったあとも、夫とのセックスは充実していた気がする。快感もあった。でも今はもう、夫のペニスでは何も感じないかもしれない。
 ゴツゴツした指がお尻の肉をもみ込んでいる。首を抱いていた手が背筋を撫でながら下がっていく。荒くなる息を抑えられない。こんなに息が荒いことを知って欲しいため、肩に埋めていた顔を、岩井の正面に移動させる。
 岩井は目を細め、アヌスの周りをゆるりと愛撫する。自分のアヌスが開花していくのが分かった。


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