一つになる-1
「啓一君、頼みがあるんだけど。」
あたしと仲がいい男子は、あたしに触らなかった子だけだ。こっちから声をかけたらどうなるのか、試してみようと思った。
「なに?」
「帰りの会が終わったら屋上の階段のところに来て。」
階段で待っているあたしは裸だった。服はカバンに詰め込んで、春物の薄いジャンパーだけ羽織っていた。もともと穿くスカートが短いから、啓一君は気が付かない。
「どうした?」
啓一君が間近に立ったとき、あたしはパステルピンクのジャンパーをぱっと開いた。
「一生のお願い。大嫌いじゃなかったら、全部さわっていいから、あたしと本当の友達になって。」
啓一君は、あたしの体を見ながら立っているだけだった。何も言ってくれなかった。あたしは涙が溢れてきて、啓一君に抱きついた。突き飛ばされてもいいと思っていたのに、ぐいと抱き寄せられた。
「あらっ?」
声を出してしまったのは、お腹に当たる硬い膨らみのせいだった。啓一君のおちんちんに間違いなかった。
気づかれたと感じて恥ずかしかったのか、啓一君は右手を下ろして、あたしのお尻の溝に入れてきた。指はぺたりとお尻の穴に触れて止まり、あたしは思わずお尻を固く閉じた。
「前を触って。」
言ってからあたしは、今まで男子に女のところを見せたことが無いのに思い当たった。男子に自分は優しくなかったのだと思った。
こんなに熱く硬く盛り上がっているのに、啓一君は触ってこない。
「見せっこしよう。」
あたしは素早く啓一君のズボンを下ろした。尖ったおちんちんが勢いよく跳ね上がった。先まで皮が被っていた。
だらんと垂れ下がるしわしわの袋にあたしはかぶりついた。飲み込むようにわざと力一杯、二つとも喉へ吸うと
「く、苦しい。」
眉間に皺を寄せた素敵な表情をして、啓一君はその場に座り込んだ。あたしは、痛いところを手で押さえようとする啓一君より速くそこを摑んで、自由にさせなかった。
「いま女の子の、見せてあげる。」
啓一君を踊り場の床に寝かせたあたしは、男の人にしたようにその顔を跨いで、近づけた。
「これが女の子!」
抵抗しない啓一君の顔にあたしは座り込んだ。
きついおちんちんの皮を無理やり剥くと、啓一君は脚をばたつかせて痛がった。袋に毛は生えているが、中の塊はまだそんなに大きくない。あたしは心を込めて、男の子の大事なところを口で愛した。
「ああっ。」
痒いような気持ちよさが突然あたしの体を走り抜けた。啓一君があたしのところを舐め始めたのだった。自分でいじる時とは比べられない気持ちの良さだった。
あたしたちは互いのところから口を離さなかった。啓一君の顔が女のよだれでひどく濡れているらしいのが、音で分かった。
女のよだれはどんな味かと聞きたくなったそのとき
「ごほっ。」
なまぬるいヨーグルトのようなものが、乱暴にあたしの喉を打った。命の味が迸った。その間も、啓一君の舌は細かく強く、あたしのおしっこの出るあたりをこすり続けた。
「んんん!」
口には啓一君が入っているからあたしは言葉が出せない。気持ちの良さに目が回り出した。あそこが勝手に動いたのを感じた。
すっとお尻が涼しくなった。持ち上げられたと思ったら、力の抜けたあたしの体を啓一君が器用に回し、二人の顔が向き合うようあたしの位置を変えてしまった。
「どうするの。」
持ち上げられたままそう尋ねたあたしのお尻を啓一君が、硬く立っている自分のところへ下ろしていった。おちんちんは、よだれだらけのあたしの溝に、縦に真っすぐ当たっている。
「折れちゃうよ。」
あたしが少し体重を掛けると、案の定
「ぎゃっ!」
啓一君が腰から手を離したので、あたしの体重は一気にそこへ掛かった。
「うわあ!」
叫んだのはあたしだった。啓一君があたしの中に、めり込むように入ってきた。
確かに啓一君のおちんちんはあたしを突き刺していた。刺したほうが痛くて、あたしが痛くないのはなぜだろう。
「本当に一つになっちゃった。」
お腹の中の気持ち悪い異物感とは別に、触れている肌をこすり合わせると、今すぐ天にも昇りそうな気分だった。何度か昇りつめるうち、刺さっているところも気持ちよくなってきたあたしは自分でどんどん動いた。
「あああ。」
啓一君の顔が苦しそうに見える。
「痛いの?」
「熱くて変な感じ。」
「あたし、気持ちよくて馬鹿になりそう。」
「うっ。」
お腹の中でおちんちんが動いたみたいだった。 啓一君のようすから、今また漏らしたのだと分かった。
足音が聞こえてきた。きっと先生だ。
あたしはぱっと立ち上がった。啓一君がおなかからつるりと抜けた。あたしはジャンパーを着て、啓一君はズボンを上げ、急いで階段を駆け下りた。教室へ行き、カバンを取ると二人で走って校舎を出た。あたしは裸のままだったけれど、迷いもしなかった。