答え-2
夜になった。
2人はラインで連絡を取り合い
いつものようにちづるの家で過ごす。
ちづるは台所に立ち、
タクミはソファーに座り
2人は話をしていた。
話題はタクミの専門学校の
入学式の事だ。
入学式の参加は自由な為
自分は行かない、
と、タクミは言う。
ちづるは夕飯の準備をしながら言う。
「行った方がいいんじゃない?
スーツとかじゃなくても
いいんでしょ? 」
「やーー、、
スーツは一応あるけど。
いいよ、別に義務じゃないし」
「ぇーー? でも、、。
お友達とか、顔見知りとか。
出来るかもしれないし 」
「 そーーねぇ〜
なんか歓迎会?みたいなの
あるらしい。 」
「! そーなの? 学校内で? 」
「うん。
学校のホームページが
あるんだけど、、
書いてあった。 」
「じゃあ、
なおさら行った方がいいよ!」
「ぇー? いいよ。」
「なんで?」
「いやーー、別に、、ねぇ?
知らない人に歓迎されても。」
「! 、、、ふふ 」
「 ぇ? 、、笑うとこ? 」
「、ん 、、だって、
それ言っちゃったら、、。
合コンとか新歓コンパ?
みたいなの。
成立しないから、、。
ふふふっ 」
「まぁ、、。 ふっ、、確かに。
でも、通い始めれば
そこで色んな人と話したり
関わったりしていく訳じゃん?
それで、充分かなーーって。 」
「、、そっかぁ。
、、、やっぱりタクミ君て 」
「?」
「なんか、大人だね。」
「え? どこが?
、、? やっぱり って?」
「 、、んーーん、、
ご飯、出来たっ !
食べよ〜! 」
「うん。」
2人はいつものように
テレビをつけながら
リビングでご飯を食べ始める。
ちづるが
サラダのミニトマトを
口に入れたと同時にタクミが言う。
「洗剤だっけ?朝から、、
切れてたの? 」
「、! 、、、、、 」
「! ふっ、、〜っ、」
「 ? 」
ちづるは
ミニトマトを頬っぺたに入れて
片方の頬がぷっくりしている。
そのまま、少し目を大きくして
きょとんとした顔が面白くて
タクミは思わず笑った。
ちづるは
タクミが何に笑っているか
分からない。
ミニトマトをもぐもぐと
噛み始めて、言う。
「 ?
ん、、、 そう、、
あ。 ううん、、
切れてたってゆーか、、
安かったの、思い出して。」
「ふぅ〜〜〜ん 」
「 っ、 、 うん 」
「、、、、。」
お。
目が 、、、
なんか 必死な感じに
「 、、っ、、、、
ぁ !
タクミ君は、
知ってるかなぁ? 」
「ん?」
「、、、1人、2点まで。」
「、、ん?」
「、、安いときは、、、
、、っ、、、
特売品は、ね?
2点までしか
買えないんだよ。」
「、 、 、、 」
やべぇ
必死なのを
隠そうとしてる感 がっ!
だだ漏れてる
笑っちゃうーーー
「 っ、、
そっかー。
じゃあ、2つ買ったの? 」
「、、ぇ? 」
「や、だから。 洗剤。」
「ぇ、、、 ひとつ、、。」
「なんで?」
「、、、だって、私はそんなに、、
必要、ないから、、〜っ、、
知ってるかな って思って
聞いただけだよ。 」
「 っ、、
そっかぁ〜〜。」
ぁーー、、 もう
堪えんの つらいわ
「、、タクミ君 」
「ん?」
「今日の、おかず、、どう?
美味しい? 」
「、、ん、 美味しいよ。」
そして 誤魔化すのも
下手 っちゅーー ね。
「 そっ か、
良かった、、、。」
「 ふふっ 」
朝は
やっぱり
気まずくて 逃げたのか
、、、本当
園児だ
タクミは
何も気がついていないふりをした。
ちづるは
嘘がバレていない事にホッとした。