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素肌のままで
【女性向け 官能小説】

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-4


「私は今派遣ですから。子育て後に復職してもパートです。
もし、相手に好きな人が出来て突然離婚を言われたら・・・
離婚した時に定職がなかったら大変なのは目に見えています」
「・・・・」
「どんな状況にしろ先立つものはお金だというのは身をもって経験しています」
「・・・・」

昔、本気だった男に突然別れを言われた痛みがほんの少し舞い戻ってくる。

「じゃぁ、本気の相手じゃなくてもえぇってのは?」
「あぁ、それは先日も話したように
本気になった相手と別れて傷つくのがいやなんです」
「経験あるん?」
「・・・・あります、よ」

苦笑いをすれば、三浦さんも苦笑いを返す。

「もう、あんな無邪気に本気になって、全てを捧げて
別れた後に全てを無くしたような気持になるのはいやなんです」
「・・・・」

「自分の欠点ばかりを自分で攻めて、
自分が嫌いになって、次に恋する方法なんか1ミリも思いつかないような
そんな毎日はいやなんです」
「・・・・」

「食べ物に賞味期限があるように、恋だって賞味期限があるんです」
「・・・・」
「その時に、お金がなかったら、さらに悲惨だと思いませんか?」
「うん」

少し湿っぽくなったその雰囲気を変えるために
カクテルを一口飲んで間を作る。

大きく深呼吸をして
出来る限りの笑顔を貼りつけた。

「お金に賞味期限はありませんから」

冗談っぽくそういえば

「そうやな」
三浦さんも、雰囲気を変えるためか笑顔になった。



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