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14's CHOCOLATE
【コメディ 恋愛小説】

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Friend's CHOCOLATE-3

「…伸」
かなり驚いたのか、日菜は目ん玉が落ちるのでは無いかというくらい、見開いている。
「こんなとこに居たのか。もう少しで頂上だぞ」
頂上…??待て、頭が混乱して…。
「…じゃあ、アタシたち遭難した訳じゃないの?」
「遭難?アホか!!ホントにすぐだよ。行くぞっ」
アタシは哲希に手を引っ張られていく。日菜は…まあ、伸にまかせよーっと。

「コノ…遅ぇよ」
哲希…ちょっと怒ってる…。そりゃそうだよね…待ち合わせ時間かなりオーバーしてるもん。
「ゴメン…歩けないくらい辛くて…本当に遭難しちゃったかと思って…」
「んなこと言うなよ」
哲希がアタシの手をギュゥッと強く握った。
「哲希?」
「ホントにそうだったらどうするんだよ…すげぇ心配したんだからな…」
哲希の横顔が少し赤くなってる。照れてるんだ…!!
「ありがとっ」
アタシも哲希の手をギュゥッと握ってやった。

…ホントにすぐなんだね。頂上まで徒歩一分弱…。もう少し頑張ってれば着いてたんだ…。目と鼻の先で遭難だと思い込んでた自分達って一体…。
広場では圭介が場所取りをしてくれていた。哲希と伸の計画に従い、五人でお弁当を食べた。アタシたちは貪るようにお弁当を食べた。生きていることに感謝しつつ、哲希のも半分もらって食べた。米っておいしい…肉っておいしい…野菜っておいしい…!!自然の恵みは偉大だと感じた瞬間だった。
そして…聞いてくれる!?あの別れ道どっちからでも行けたんだって!!右は登山コース、左はゆっくり森林浴コース…。どうりで距離があるわけだ。ゆっくり森林浴どころじゃなかったよ、もうっ!!
「看板あっただろ?」
哲希がとんでもないことを言う。あったっけ?とアタシは日菜と目配せした。
「実は…」
圭介は罰が悪そうに手を上げた。
「俺、ぶつかって倒しちゃったんだよねぇ…哲希も伸も先行って気付いてなかったけど…」
すべての原因はお前かよっっ!!
「てめぇ、ボケてんじゃねえぞ、コノヤローッ!!」
「器物破損で逮捕だ、ボケェ!!」
アタシたちよりも先に、哲希と伸が立ち上がった。
「コノがこんなに衰弱してんのはお前のせいなんだぞっ!!」
「日菜がこんなにボロボロなのもお前のせいだぞっ!!」
圭介が二人にイジられたのは言うまでもない。それを見て日菜とアタシはお腹を抱えて笑った…。

『遠足、超楽しいねっっ』


後日、圭介は担任の先生と一緒に看板を直しにいったとさ。


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