始まり A:1-3
「次はバック! 後ろから突いてっ!」
フラフラしながら寝返りをうったエリは、未だに震える両脚を何とか起こして四つん這いになり、高く上げたお尻を左右に振ってAを誘った。揺れる股の間から振り落とされた愛液が、滴る岩清水のように落ちてシーツに染みこんでいる。
「あああんっ! イイ! ああああっきもひいいいぃーッ!」
挿入しただけでエリは達した。突っ伏していた顔が持ち上がり、背はのけ反って胸を前へと張り出す。筋の浮き出た両脚が交互に波打ってふかふかのベッドを叩く。
時間が経つたびにどんどん神経が敏感になって脳に快感が伝わる。これだからクスリをキメてのセックスはやめられない!
「美衣奈ね、あ、はえ? あっ、エ、エリね、Mっ、ドMだからっ、後ろから突きまくられるの大好きなのっ!」
危ない、一瞬だけつい本名が出てしまった。Aさんは気づいていないようだけど、気を付けなきゃ。トんじゃって変なこと口走ったらどうしよう? まあ、でもいっかそんなこと。どうでもいいや、今すっごく気持ちいいし、気持ちいいし、気持ちいいし、嫌なことはぜぇーんぶとおくへ消えていく!
彼女の目からはすでに焦点が失われていた。
「おっぱい揉んでっ! 後ろからぁっ、おっぱい! 乳首も指でこねてぇ、いっぱい揉んでっ、強く、痛くしたって美衣奈はドMらからぁっ!」
彼女の懇願通りに胸に手が伸びて、形の良い膨らみが歪に変形する。かなりの力が込められているのがわかる。それでも、少女は痛がる素振りどころか、新たに生まれた快感に身を震わせている。
「乳首イイ! いっぱい引っ張ってっ、ああっ、おっぱいもおまんこも気持ちよすぎるっ、ひやああっ、イグぅ、またイグっ! はあああああああッ!」
絶頂と同時に締め付ける力も強くなる。何度目かの絶頂を迎えて、Aの方も限界が近い。
「俺もそろそろイクぞ」
「Aひゃんっ! このまま、バックで突いたままだしてっ! ドMな美衣奈のおまんこに、後ろからせーえき出してぇっ!」
「おらっ、イクぞ! しっかり受け止めろ!」
「あっ! 来たぁっ、あったかいのっ、うあやあ、ああああッ!」
射精と同時に少女の身体が崩れ落ちる。うつ伏せでビクンビクンと大きく跳ねて噴き出す潮をまき散らしている。やがて、その動きも小さくなり、完全に鎮火したころ合いを見見計らってAは彼女の身体をそっと抱き起こした。
「エリちゃん、大丈夫?」
「Aひゃんきもひよかった……Aひゃんさいこうだよぉ」
未だに焦点を掴みえない目が、自らを覗き込む光のない瞳を映し出していた。