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【SM 官能小説】

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鏡 〜渇望〜-1

ぅ、ぅ…んぐっ…ぅぐっ…ぅ…ぅぅ…ぐぅ…

声は出せない。出す事を禁止されているからではない。
出したいわけでもない。勝手に出てくる声…だけど声は出せない。
私の口に噛ませられた紅い縄。後ろで堅く結ばれている。
口の中にはさっきまで私の秘所を隠していた小さな布切れ。
ピンクのレースで飾られていたお気に入りの一枚。今は私の口の中で無惨な布切れになってしまった。
紅い縄と唇の間からレースがちらりと見えて…
『私を嘲笑っているの?』
鏡に映る女に尋ねる。
女の口元を飾るのは紅い縄とレースだけじゃない。
真っ赤な口紅がグロテスクな艶やかさで塗りたくられている。


『菜緒ちゃんならきっと綺麗になれるわ。』

真っ赤な口紅を見ながら私は彼女たちの言葉を思い出していた。


物心ついた時、私には父親という存在は居なかった。
幼い私は、母と共にクラブの寮で生活していた。寮には若いお姉さんがたくさん住んでいて、幼い私は皆のアイドルとして可愛がられていた。
私はお姉さんたちが大好きだった。
彼女たちは昼間は私と遊んでくれ、夕方になると皆綺麗に化粧をし、素敵なドレスに着替えると仕事に向かって行くのだった。
幼心にも、素顔の女の子たちが綺麗な化粧に彩られてゆく様に溜息を吐いて見とれたものだった。
「お姉さん…綺麗ねぇ…」
そう言う私に
「ウフフ、そう?菜緒ちゃんも大きくなったらお化粧出来るわよ。」
「そうねぇ、菜緒ちゃんならきっと綺麗になれるわ。」
そんな事を言われ、私は嬉しくなるのだった。
…大きくなったら私もお姉さんたちみたいに綺麗にお化粧をして素敵なドレスを着られるんだ…子供心にワクワクと胸を弾ませていた。


『綺麗になれた?』
鏡の中の女が尋ねる。
『綺麗にお化粧して素敵なドレスは着られた?』
鏡の中の女は嘲笑っている。
(…嫌な女…)
私は目を背ける。
今の私は…真っ赤な口紅で口元を彩られ、紅い縄のドレスを身に纏っているのだ。
いつもの部屋で、ソファーの背に抱きつくように後ろ向きに座らされ、両手は前で一つに縛られている。
足を広げひざまづく。片足づつソファーの足に縛り付けられている。
鏡には、そんな私を夢中で突き上げる彼が居た。
私を突き上げるのは彼だけでは無く、アナルの中ではバイブが唸りをあげて私の体内までも犯している。
ぅぐっ…ぅぐっ…ぅぐっ…
彼が私の秘所を突き上げる度に声にならない声が漏れる。彼のモノで花弁を擦りあげられ、奥深いところまで貫かれる度に、私は子宮から熱い痺れが生まれ、全身に広がってゆくのを感じるのだ。やがて熱い痺れは熱い波となって私を飲み込んでゆく。波はユラユラと何度も私を翻弄し、そのうちに最後の高波がやってくる。子宮で生まれた高波がゴウゴウと音をたて、引き潮のように頭の先まで引き寄せられると私の体も波に乗って高みに運ばれてゆく、次の瞬間津波となった高波は一気につま先まで押し寄せる。私は快楽の海に押し流されてゆくのだ。
「んっ!んんんーーーーーーーっ!!!」
塞がれた口の奥から絞り出すように叫びにならない叫びをあげ、私の体は力を失う。
ガックリと脱力する私の中で彼のモノが突き上げ続けるのと、アナルで蠢くバイブの動きを感じながら私は目を閉じていった。


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