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【SM 官能小説】

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-1

…ギシッ

革張りの大きなソファー。
いったいどれくらいここに居るのだろう…。

「眠ってたのね…」
誰もいない部屋。時間を知る事の出来るものは何も無い。厚いカーテンが引かれた窓からは、明かりも漏れない。
ソファーを取り囲むように置かれた何枚もの鏡に映っているのは、両手を後ろに縛られ、足を大きくM字に開いてソファーに括りつけられた私。身に着けているのは深紅の縄だけだ。

もう、何度同じ姿を鏡に映してきただろう。鏡は全てを映してきた。
数え切れないほどの痴態を、涙を…そして歪んだ愛を…。


彼は、誰もが認める人間だった。自信に溢れた言動。どんな場面にも発揮されるリーダーシップ。異性にも同性にも頼りにされてきた。そしてそれを彼は裏切らなかった。
そんな彼の想い人である私を女性達は羨み、男性達は大切なものとして接してくれた。

けれど…いつの頃からだろう?
私は気づいていた。彼の完璧とも言える人間性の中に潜む深淵を、底の見えない暗黒を…。


彼が私を抱く時、いつだって彼は優しい。不快な事を強いたり乱暴に扱う事はしなかった。
全身を触れる彼の指も唇も優しさに溢れ、私は幸せに身を震わせるのだった。
何度となく訪れる絶頂。目の前が真っ白になり火花を散らす…。

けれど、昇りつめ頂点に達するのはいつも私だけだった。
彼が頂点を極める事は無かった。
そう、彼が射精する事は無かったのだ。
「いつもの事だ、気にするな」
彼は笑顔でそう言うだけだった。

彼との会話の中で何度か聞いてみた事があった。
「いつもそうだったの?」
「私では駄目なの?」
不安と情けなさで涙がこぼれそうになりながら尋ねる私に、彼は言葉少なに答えてくれた。
セックスでイケた事が無いこと、オナニー以外では射精出来ないこと…。
「プロの女でも無理だったよ」
そう言いながら恥ずかしそうに笑う彼を見て、私の胸は痛んだ。


…キュ、キュ

身じろぐと革が鳴った。本革特有の音。

どうしてあんな昔の事を思い出してしまったんだろう。
口元に笑みがこぼれる。鏡に映る女も笑っている。とんでもなく淫らな格好をした女。
大きく開いた足の間に怪しげな花が見える。まるで蘭の花のような…淫らな花。

彼が初めて私を縛った時、少し驚いたが拒絶しなかった。
彼が望む事なら全て応えたかった。彼を全て受け入れたかった。彼と共に高みを極める事が出来るのなら何だって出来ると思った。
「手を後ろに」
彼の言葉に黙って従う。
「足を広げて」
片足づつ足首と太股を縛ってゆく。
足を縛り終わると、彼は背後から私を抱きしめ首筋に唇を這わす。
「あぅ…」
首筋から背中にゾクッと電気が流れたような感覚に、思わず声が漏れる。
彼は唇を這わせたまま両腕を足の間に差し込みそのまま私を持ち上げると鏡の前に運んだ。
鏡には、幼子がおしっこをさせられるような姿を晒した私が映っていた。
「ぁ、ゃ…」
突然の羞恥に襲われ私は目を閉じた。
「目を開いて。いいかい?閉じちゃ駄目だ。全部見てるんだ。」
「…でも…」
「駄目だ」
優しいのに有無をも言わせない彼の声。私は細く目を開く。
彼は、近くにあった椅子を足で引き寄せると私を抱きかかえたまま腰を下ろした。
後ろ手に縛られているので、胸を突き出すような格好になっている。彼がブラジャーを上に押し上げると二つの乳房が露出した。ブラジャーを外されていないので乳房は上から押しつけられた形になり歪んだ膨らみを見せていた。


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