〈二人だけの宝物〉-13
『アナル専用のバイブもあるんだよ?花恋ちゃんは可愛いから特別に教えてあげるよ』
欲求に曝された女性は、喜んでいると思っている。
嫌なコトや恥ずかしいコトをされて苦しんでいる様を、悦んでいると勘違いしている。
嫌なものは嫌なのだ。
苦しいものは苦しいのだ。
そんなシンプルで当たり前の事すら理解出来ない奴らに弄ばれる自分が哀しく、そして、やはり軽はずみな行動を取ってしまったあの日の自分が憎らしかった……。
「い"や"あ"ぁ"あ"ぁ"あ"ッ!!」
ポコンポコンと玉状の異物が肛門に挿し込まれ、そしてソレはビリビリと全身を振動させた。
更にのたうつ蛇のようにくねり出したと思った刹那、ムクムクと肛門を捲り出させながら引き抜かれていった。
それは先ほどの指に感じた嫌悪感とは比較にもならぬ気持ち悪さで、まるで肛門から直腸まで痺れさせながら、中に溜まった汚物を掻き出していくような悍ましさがあった。
(今日は…ッ…今日は英明さんと……私は英明さんと…ッ!!)
今日という日は、これからの為にあった。
屈辱的な午前中さえやり過ごせたなら、あとは本来の生活に戻れるはずだった……。
『おうおう、腰を振って悦んどるねえ?ほれ、樋口君、見てみろ。ほれ?ほれほれ?』
『どっちが気持ち良いんでしょうねえ?多分、どっちも…かなあ?』
きっと英明は楽しみにしている。
ワクワクした気持ちを抑えながら、デートに着ていく服を選んでいるはず。
なのに、なのに……変質者と断言しても差し支えない二人のオヤジの《玩具》に、彼女である自分は恥辱に塗れた身悶えを止められないでいるのだ。
下着は汚れ、衣服は乱れ、こんな姿では英明には会えないと絶望に暮れるも、やっぱり会いたくて会いたくて、花恋は胸を痛ませながらも英明への想いを断ちきれなかった……。
『なんです?こんなに嬉しそうにお尻をピョンピョンさせて?アナルバイブに汚いウンチが着いてるって自覚してるんですか?』
「うあぁあッ!?もうやめてよぉッ!!お願い離してえッ!!」
『だって君は“クソ女”じゃないですか?頭が足りなくて股が弛くて……顔と穴しか取り柄が無い、バカなクソ女でしょう?』
強烈な罵詈を浴びながら、それでも花恋は悶えを止められない。
二つの玩具が繰り出す刺激はやはり快感を否定出来ず、汚物を掻き出されているという猛烈な羞恥心を持ってしても下半身は弾けてしまう。