最終章 海女菩薩-9
長老蛸
(父蛸よ、わしはお良さんが心配だ、子蛸といっても妖怪の子供だ。
性欲は強いぞ、しかも子供だけに限度を知らない、お良さんの精気がどれだけ
吸い取られるか判らんぞ。)
父蛸
(お良さんは女ですよ、精気を吸い取っても、逆に吸い取られることは
ないと思いますが、)
長老蛸
(父蛸よ、知らないのか、なぜ、お良さんの女体を皆が欲しがるのか、
それはお良さんを犯して子供を孕ませる訳ではない、お良さんの母乳や
淫水など精気を吸い取ることが大切なのじゃ、それでわしらの性欲が
満足出来る様になるのじゃよ。そして、お良さんが淫水や母乳を出す時の
快感はわしらオス蛸や人間の男など射精する時の快感を味合っているのだ。
だから、子蛸に乳や淫水を吸われると親方蛸に新鮮な淫水が薄くなり量も少なく
味が落ちたら親方にこの出来事を感ずかれる事を心配しているのだ。
そうなったらわし等はこの宮殿から追放されるかも知れないぞ。)
浴場ではお良が子蛸に責められる覚悟を決め、まな板に仰向けなり、
心の準備をして体の力を抜いた状態で目を瞑り子蛸がしゃぶりに来る時を
待っていた。しかし今からお良を犯す子蛸は先ほど泣いていた可愛い子蛸とは
全く違う、殺気だった子蛸に変わっていた。お良は子蛸が勢いよく女体を
責めて来るのを予感した、これでは感じすぎて、この後の親方蛸に肉体を
嬲られ犯せれてしまったらきっと失神してしまうのではないか、
そして、長老蛸が親子蛸に語っていた事を思い出した。
お良を清める時に余り欲情させる様な蜜の塗り方をするなと言う言葉を、
今、肉体が火照り欲情すれば親方蛸がお良を抱いた時、お良が失神すれば
気が付いてしまう、親子蛸がお良に手を出した事が、
そうなれば、親子蛸にきっと酷い仕打ちにあうだろう。
それでは余りにも子蛸が可哀想じゃないか、お良は思案した。
何か良い方法がないか、そして、妙案が思いついた。
お良
(坊や、ちょっと、おばちゃんの話を聞いて、)
子蛸
(なぜ、早くお良さんの肌に吸い付きしゃぶりたいよ、逃げちゃ駄目だよ)
お良 (坊や、焦って駄目よ、良く考えて、今、おばちゃんを嬲れば
短い時しか、おばちゃんの肉体を味合う事しか出来ないのよ、
それでは坊やも辛いでしょう、だから、明日の夜まで我慢して、
坊やが我慢をしてくれたなら、明日の一晩、おばちゃんの肉体やおばちゃんの
感じる所を坊やが好きにして良いのよ、おばちゃんの女陰や乳首を好きなだけ
しゃぶって、淫水をお腹一杯啜ると良いわ、おばちゃんは坊やに昇天させられ
行かせられて、そして、坊やが満足すれば本望よ、だから、今日は我慢してね、
そうでないと、この後、親方蛸にこの身を捧げなければならいの、
そして、親方の色責めでおばちゃんが失神でもしたら、
坊やと父ちゃん蛸が親方に酷い目に遭ってしまうのよ、
それではおばちゃんは辛いから我慢してね、お願い。)
子蛸
(分かったよ、でもね、明日の晩に成ったら本当にお良さんを抱けるの、
だけど、きっと親方が許してくれないよ。)
お良
(坊や、大丈夫よ、おばちゃんに良い方法があるから心配しないでね、)
と話したら子蛸も承知したが、それでも明日もこの肉体を嬲られる事には
親方であっても子蛸でも同じ蛸に犯される事には間違いないとお良は想うのであった。
そして、お良は浴場を出て子蛸にはからだを許さなかった事を長老蛸に話した。
長老蛸は安心して話し始めた。
長老蛸
(お良さん、今からそこにある白いふんどしを締めてから白い絹の織物をからだに
巻いて、まな板に寝ておくれ、親方蛸さまのお供え物になるのじゃ、)
お良は蜜で浸されたふんどしを締め、供え物と書いてある織物をからだに巻きつけた。
そして、まな板にからだを乗せ、悲しい目で長老蛸に話した。