投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

「夏の出来事 5」
【若奥さん 官能小説】

「夏の出来事 5」の最初へ 「夏の出来事 5」 379 「夏の出来事 5」 381 「夏の出来事 5」の最後へ

卒業-1

それから4日後。

昨日はタクミの通う高校の
卒業式だった。

卒業式は体育館で
滞りなく行われた。

タクミの母親も来ていた。

卒業式終了後。

タクミは友達や後輩から
写真に一緒に入ってと頼まれ、
出来る限りそれに応えた。

3月の空は快晴で
卒業式日和だった。

卒業式の日に、
高校から近い場所にある
個人経営の焼肉店で
夕方から卒業生だけでの
打ち上げが行われた。

最初、タクミはこの打ち上げに
参加をしないつもりでいた。

ちづると過ごしたい、
と考えていた。

しかしそれをちづるに伝えると
最後なのだから
友達と会った方がいい、と
強く念を押される。

タクミは渋々、参加した。

そしてその翌日。

タクミは夕方にちづるの家にきた。

家に来る前に
2人はラインでこんな会話をする。

ちづるは仕事を終えて
夕方、スーパーで夕飯の
買い物をしながらこう送る。

【サラダだけ買って帰るね♪】

【分かった】

【タクミ君、今日は制服?】

【は?
制服は、昨日で卒業しましたけどw】

【そっか(笑)
  そうでした(^_^;)))】

そう送ると既読がつく。
するとすぐに電話がかかってきた。
ちづるは電話の通話ボタンを押して、
電話に出る。
こっちが、もしもしと言ったのと
同時にタクミが喋り出す。

『着た方がいーい?』

『ぇ? ぁ、、 あは っ 』

『制服フェチだもんねぇ〜』

タクミが制服の話をする。
ちづるはスーパーの野菜売り場で
カートを押しながら電話に出ていた。

タクミの、バイト先のスーパーだ。

ちづるが言う。

『ふふ、、じゃあ うん。
  着てきて、、くれる?』

『分かったー。』

『あと何か、欲しいものある?』



ちづるは野菜売り場に置いてある
玉ねぎを眺めながらタクミと
会話をしていた。

タクミと
仲良くなったきっかけを思い出す。

夏を思い出し、
懐かしい気持ちになりながら
会話をして
それから電話を切った。

5時に行く、と約束をして
電話を切るとタクミは
ベッドに寝転びながら
しばらく自分の部屋で
テレビを見ていた。

テレビを見終わると時計を見る。

むくりと起き上がり、
壁際に、ハンガーにかかっている
制服を手に取りそれを
バサリとベッドに置く。

制服に着替える。

それから脱衣所へ行き鏡の前に立ち
髪を整える。

鏡の中の自分を見て、
ふとブレスレットを思い出す。

「 、ぁ 。」 

  なんて言って渡そうかなー

 ちづちゃんも
  何か、プレゼント とか
       言ってたから 

 もらってから お返しとして

     渡すか 


部屋に戻ると
机の上に置いてある
ブレスレットの入った
黒い小さな紙袋を手に取る。

それを学生鞄に入れて持つと
部屋を出た。


「夏の出来事 5」の最初へ 「夏の出来事 5」 379 「夏の出来事 5」 381 「夏の出来事 5」の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前