卒業-4
2人は見つめ合っていたが、
タクミはちづるから目を逸らし
テーブルの上の紅茶に手を伸ばす。
星の王子さまの絵の描いてある
マグカップを持ち、話す。
「ふーーん。
そっかー 離婚したんだー。
いやー、、びっくり。
しかも、そんな、、
結構前じゃん。
言ってよ〜。 」
なんか
なんだろう
「 ん、 うん、、。
ごめん。
ほら、卒業とか、、
あったから、、、。
タイミング? 逃しちゃって 」
「、、、、。
まぁ、これで、、一段落?
って感じ?
良かったね。 」
俺
「うん、、。」
「ねぇ。ところでさぁ
離婚の事って、周りに言った?」
俺って
なんなんだろ
「え? まわり?」
「うん。
ちづちゃんの大好きな先生とか。
あ、。
おめでとう とか
言われちゃったんじゃない?」
「 え?
、、、ぁはっ うん。 」
「当たり?
ふふっ 先生的には
嬉しいんじゃない?
一緒に合コン行けるしー。 」
俺
たぶん
最後の方だ
「 、、ん 。
ふふ ぁ、 でも
合コンは 行かないよ、、。」
「ぁーー。そっか。
苦手って、言ってたもんね。」
タクミは紅茶を一口飲む。
マグカップを持ったまま、
中の揺れている紅茶を眺めて
呟くように言う。
「 あの さぁ 。」
もう いいじゃん
ちづちゃんは
離婚
したんだから
「ん?」
「、、、前に、、。
吉川に何か、相談したって
言ってたじゃん?
それって、やっぱ
ちづちゃんの、、
離婚の事でしょ? 」
「 ぁ 。 、 、 、、」
「ぁーー、、。
ふふ っ やっぱりかー。」
「ん、、うん。
私、吉川さんの事、、
結婚してる人だと思ってたのね?
だけど、、バツイチだったの。
だから、、 ぅん、、、
それで 色々 」
「そっかーー。」
離婚したのは2月の終わりで
吉川に相談したのが
つい こないだ
離婚した後に
何? 相談って
でも
それより
「 うん、、、。」
「あ、バーミーは?
実家から通うの?」
「ん? うん、、。
店長に相談したら、
交通費も出すから、、。
続ける方向で、
考えてほしいって
言ってくれて、、。 」
「そっかー。
良かったね。
働きやすいって、言ってたもんね。
でもさぁ、ちづちゃんの親は?
離婚て、びっくりしなかったの?」
ほら 俺
最後だって
何 確認してんだ
「んーー?
うちの親は、、
なんか、あんまりびっくり
しなかったよ。 」
「 ぇーー?
ふふっ そんなもん?」
先生
吉川
仕事場
親
「 ふふっ 本当、、。
親に関しては、
私がびっくりしちゃったぁ、、。」
「 なーんか、見てみたいなー。
ちづちゃんの両親。 」
そんで
最後に 俺
と 。
そりゃあ そうだ
高校生のガキに
相談なんて しない
ちゃんとした 、
「えー?
うちの親は、、
普通の、感じだよ。」
「普通ねぇ、、。
ちづちゃんの普通って
相変わらず、よく分かんなーい。」
「えー?
そっかなぁ、、。
ぁ、 そろそろ、、、
夕飯の準備、しよっかな。」
壁の時計を見ながらちづるは
そう言って立ち上がると
台所に行く。
タクミに
離婚の事を伝える事が出来て
ホッとしていた。
タクミは、
ちづるの小さな後ろ姿を
ぼんやりと眺める。
「、 、 、 、、、。」
ちゃんとした大人だ
そういや ちづちゃん
前に なりたいって
言ってたっけ
ちゃんとした大人に
「、、、。
ねーぇ、、ちづちゃーん。
今日何、作ったの? 」
「 んーー?
今日はねー、、ふふ
豪華だよー? 」
「、 、 、 、、そう。」