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人類ポニーガール化計画
【調教 官能小説】

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第8話『売春メッセージ』-6

『結局わたしが『騙された』『利用されただけだった』と気づいた時には……研修生になってから3年も経っていたんです。 わたしの枕営業は業界でも有名になってしまっていました。 今更事務所を移ってアイドルに再チャレンジしようにも、誰も相手にしてくれないことは、自分でもよくわかっていました……。 かといってこのまま研修生を続けたって、ズルズルと利用されてから捨てられるのは見えています。 わたしは知り合いの週刊誌記者に、自分が関係をもった相手のことを、実体験としてこっそりリークしました。 引退するにしても、このまま泣き寝入りして、なあなあで済ますことだけは耐えられなかった。 情報提供料として5万ユーロと引き換えに、わたしは洗いざらい喋りました。 自分のことが記事になって、彼らの『裏の顔』が明らかになればいい。 そうして、わたしみたいに騙される浅はかな女の子が1人でも減ってくれればと思っていたからです。 ただ……結局わたしの告発が記事になることはありませんでした。 これも噂に過ぎないんですけど、わたしが全部話した週刊誌記者は、情報を元に彼らを脅迫し、記事にするのを見送る代わりに大金を受け取ったらしいです。 リークした翌月、わたしは研修生を解雇されました。 様々な契約違反をでっちあげられ、法外な違約金を課され、払えないといったら『両親に請求する』と脅されました。 泣いて謝りましたけど、これまで優しかったプロデューサーも含め、誰もが人が変わったような冷たい視線で、誰も助けてくれません。 結局違約金を1/10に減額してもらう代わりに『今後一切芸能界に関わらない』『芸能界で体験した内容を口外しない』という念書を書いて、わたしのアイドル生活はお終いになりました。 ただ、アイドルを辞めたって違約金は残ってます。 朝はパン屋さん、夕方は居酒屋さんで真面目にアルバイトをして……4年かけて違約金を完済しました。 だから、わたしの中では『性行為』によって【対価】を得たどころか、借金を得たに過ぎなかったわけです。 でも、よく考えてみたら1度だけ……『性行為』した人間関係を記者に話して、謝礼に5万ユーロ貰った事実があります。 これは……これだけは言い訳しようがありません。 貰ったお金は違約金の返済に使ったので、わたしの手許には残りませんでしたけど、【対価】といわれれば間違いなく【対価】です。 わたしは恥ずべき『性行為』を繰り返し、わたしを信用して身体を許してくれた方々の情報を売りました。 二重に卑怯で恥ずかしい行為に身を染めた……ひたすら恥ずかしい女です。 社会的制裁を受けることは、当然だと思い、出頭しました。 どんな事情があったにせよ、下心をもって『性行為』をしたものに、明るい未来は訪れない……わたしが身をもって学んだ訓戒です。 この番組を見て下さった方には、わたしのような浅はかな女の轍を踏まないよう、つよく申し上げる次第です。 なお、研修生を辞めて以降は、性行為自体全くしていません。 これからも、しないことをお約束します。 本日は浅ましいわたしの体験談をお聞き戴き、どうもありがとうございました』

 パチパチパチ……。 女性は小さくお辞儀をし、俯いたまま舞台を降りる。 拍手は、音は先ほどより小さかったものの、女性の姿がみえなくなってしばらくの間絶えることなく鳴り続いた。 鳴りやまぬ拍手の中、痩せた女性がマイクの前に立つ。 コホコホ、コホン、ンッ、ンンッ……しばらく喉を鳴らしてから、おもむろにマイクを手に取った。



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