金山-1
ちゅぱ、くちゅ
莉緒は敏夫の唇を舐めていた舌をしまうと玄関を開け微笑んだ。
「またね」
笑顔で手を振りアパートの階段をおりる。アソコは精液でいっぱいになり、乳首もクリトリスもセックス名残りの疼きを残している。
んー、えっちってすっきりする。
莉緒は欠伸をしながら河川敷を歩いてく。朝の六時、たまにすれ違う人は目の前の制服の少女の蜜壷に中年親父の精液が溢れている事にはきづかない。ジョギングをする男性が莉緒の生足を盗み見て去っていく。その太腿がタバコ臭い舌に舐め回されていたことなんて想像もしてないだろう。
わたしって、えっちな子だなぁ
莉緒は河川敷の奥を見つめた。
敏夫に襲われ囚われた夜、茂みの中、口吸いと、暴力と、ストリップ。
敏夫に裸を見せる事に絶望していた少女だったあの頃。
今は敏夫の前で服を脱いでいく事は嬉しかった。するすると肌から抜けていく衣服の感触は心地いい。雄の欲望の前に裸体を晒し、髪の先から足の先までしゃぶりつくされ、「使われる」。
女性器は男性器から精子を絞りとり子宮に子種を迎え入れるためにある。その当たり前の事実が、スゴくいやらしく思えた。
「女の、身体」
莉緒の胸もお尻も、段々と大人へと近づいていく。制服が似合わないから成熟したオトナの雌に。二年後、三年後、莉緒は何を着ているのだろう。
ヒリヒリと痛むアソコに顔をしかめ、莉緒は何も知らない家族の元に帰っていく。
ぴりっ
なに?
莉緒はばっと振り返る。いま、男とすれ違う時に殺気というか、悪寒のようなものが走ったのだ。
歩き去っていくのは土方のような格好の素行の悪そうな男だった。いまは前を向いて歩く男はすれ違う時、まじまじと莉緒の顔を見た。そして
莉緒の性器を見た。スカートを、下着を、衣服の中にある莉緒の性器に男は視線を送っていた。
莉緒はざわつく胸を抑え男から目を離す。
気にのせい、かな?
再び歩き出した制服の少女を、振り返った男の下品な視線が見送った。
たまんねぇ、ハメ撮り通りの上玉だ
莉緒の二人目の男、杉山の先輩にあたる金山はとある廃墟に後輩三人を呼び出した。
全員が高校を中退、または最初から行っていない札付きのワルだった。
「なんすか先輩」
金山はニヤリと笑い。ノートパソコンでDVDを再生する。
あんっ、んん
途端に後輩たちは色めきたった。前屈みになる者も現れる。
そこには胸をはだけさせ胸をなめられる莉緒の姿が映っていた。
画面の中で、莉緒はやがてハメられる。
パンッパンッ
あん......はぁ
金山は何も言わない。
後輩たちはたまらず竿を取り出ししごき出す。
莉緒はセックスを終えるとフェラをした。
じゅぽっ、じゅぽっ
「えっろ」
目をギラつかせる後輩の前で莉緒の素股が始まった。男の上で少女は恥じらう素振りもみせずいやらしく腰をくねらせる。見せつけるように脱衣もした。
どぴっ
三人がそれぞれ射精した。鼻息は依然荒い。
「せ、先輩。ハメ撮りっすよねこれ」
「あぁ、つい最近撮られたやつよ」
「ま、まじっすか」
この少女はどこかにいる。この世界のどこかで、何くわぬ顔で日常生活を送っている。男の上で腰を振り、男根をしゃぶる姿を隠して。
異様な雰囲気が四人の間に広がった。後輩たちは金山の言葉を待っている。やがて金山は醜悪な笑みを浮かべついにいう
「久々にヤルか。他の奴も溜まってんだろ、拉致って連れてこようぜ」
後輩たちから喝采があがる。
「..........ここによ」
金山が見た先、そこには元は工場だっただろう廃墟に似つかわしくないボロボロのダブルベッドがあった。いままでここに連れ去られ、シーツをかきむしるも虚しく暴虐の限りを尽くされた少女の体液で穢れたベッドだ。
ベッドは壁際に設置されており、壁はここで行われた所業と、罵詈雑言で飾られている。「精液便所」「肉便器」。
写真には少女のレイプ前からレイプ後の過程が記録されている。学校名と名前が記されたレイプ前街中を歩く写真を始まりに、拉致されたときから、諦めて男達の便所になり果てるまで。
身体中に卑猥な落書きをされ、男に頬を舐められながらピースする少女、下から突き上げられながら両手で二本の男を悦ばせる少女、ペット用の皿に積まれた飯を後ろから突かれながら食べる少女、ホームレスのような小汚い男と不良に囲まれながらヤラされる少女。
金髪の軽そうなギャル、黒髪の清楚なスカートの長い少女、リクルートスーツの若い女は大学生か。ざっと十人、写真には十人の女性が尊厳を剥奪される過程が記録されている。
今でも脅迫という鎖に繋がれ、金山の気まぐれで呼び出されては犯される十人の女達
この廃墟に繋がれるのは、金山の奴隷に成る洗脳が完了するまでの間だ。何十人の後輩達はそのおこぼれにあずかれる日をいつも心待ちにしていた。
壁にはいま十一人目の標的が張り出されている。
河川敷を歩く制服の女子校生。
極上の美少女である少女を廃墟に迎え入れる為に、四人は顔を見合わせた。