河川敷、暴力と肉欲の夜2-1
夏の河川敷、月明かりの下で行われる敏夫の強姦は蜘蛛の糸のように狡猾に莉緒を絡め取っていく。
莉緒にとって敏夫は強姦魔であると同時に殺人鬼だった。斬られた皮膚の痛みは莉緒の正常な判断を狂わせ、莉緒の対応次第で敏夫が殺人かレイプを犯すなら、自分が取れる選択肢は一つしかないと錯覚させた。
くちゅ......っ......ぬちっ
はぁ......はぁ......んっ......んくっ
「なんだぁ?ヘッタクソだな、おい」
「は、はい」
再びワイシャツを着直させられた莉緒は男に口淫を強いられた。もう十分程、キスも知らなかった莉緒の唇は男の肉棒を愛撫していた。
仁王立ちになった敏夫の前で顔を性器にうずめ必死に目の前の強姦魔を愉しませようとする莉緒の目の前で、敏夫はナイフを茂みに投げ捨てた。
「あの......」
もしかして、助かるのだろうか
莉緒はナイフが消えていった茂みをチラリと見つめ唇をきつく結んだ。男は数日間風呂に入っていないようだった。男性経験のない莉緒にも男の性器にこびりついた垢が異常な事は理解できた。
その垢を舐めとらされ、指示を受けながら無我夢中でフェラをした。雑誌で見たやり方は役に立たなかった。悪臭と屈辱に動きを止めるとまた数発殴られるので莉緒はただ無心で......
ガタッ!
突然敏夫は莉緒に飛びかかり、莉緒は悲鳴を上げ倒される。
ギュうううううう
敏夫は莉緒の首をへし折れそうな力で締め上げる。
ああ、殺される
「フェラが!ヘタクソだっていってんだよ!」
喉が圧迫され目を白黒させる莉緒に向けて敏夫は怒鳴る。同時にワイシャツの奥に手を差し入れ乳首を捻りあげる。
「痛い、痛い痛い痛い痛い!」
「フェラがヘッタクソなんだよ!あ?」
「ごめんなさい、ごめんなさい」
敏夫の手に込められた力が緩む頃には、莉緒の頭から投げ捨てられたナイフの存在は消えていた。もう莉緒の頭の中では敏夫=死だった。
「お前から俺に抱きついてキスしろ。もちろんディープな、胸と太ももで俺の身体を擦れ。いいな」
俯き震える莉緒は答えない。頭は真っ白になっていた。
「なめてんだな」
「あ.........,,,」
敏夫の不機嫌な声に莉緒は漸く顔を上げた。
しかしそれではもう遅い。敏夫が莉緒を殴るのは従わなかった時でなく、敏夫が不快感を感じた時だ。不快感を感じさせてしまえば、その後従順になろうがもう遅い。
莉緒の丸い瞳に足を振り被る敏夫の姿が映る。
...............
...............,
「こほっ、ごほっ」
「次はこんなんじゃすませねぇぞ」
長い暴行が終わる。目立つ跡が残らないよう敏夫は執拗に莉緒の腹や尻を殴った。
莉緒自身、直感で敏夫が女の身体を壊さない程度に痛めつけられる力加減を熟知していることが理解できた。
暴行が終わりワイシャツを着直すと、莉緒は胡座をかく男の元へ自らいった。
「失礼しますご主人様、だ。いいな?」
「し、失礼しますご主人様」
くちゅっ......ぴちゃっ......
「おお、そうだ。ほら、もっと胸押しつけろ。乳首を擦る感じだ」
男の舌を自ら吸いながら、莉緒はひたすらに自分の柔肌で敏夫を愉しませた。
性的快感を莉緒が感じる事はなかった。ただ無心で、口づけというには余りに野蛮な接吻に心を殺した。
ー数十分後
「ふぐっ、んんっ、んーーーっ!」
「いいぞぉ、ちっちぇ口だなぁ」
長い接吻が終わると今度は莉緒は玩具にされた。今はただ男に口を使われている。
遠慮など一ミリも無く敏夫は莉緒の後頭部を抑えひたすらに喉奥を突き上げた。
莉緒は窒息しそうになりながらも、敏夫の皮膚にたててしまいそうな爪を必死に引っ込める。
ぶちゅ、ぐちゅ、........ぬちょ、ぐちゃ
「出すぞ莉緒、出すぞ!」
「ーーーーーーっ!」
どぷっ
少女の無垢な口に男の欲望が吐き出された。
「吐くなよ」
冷たい一言。それだけで莉緒が生臭い匂いに耐え精子を口に含んだまま正座するには充分だった。
「そのまま立って、服を全部脱げ」
ああ、ついにこの時がきたんだな。
敏夫の指示にも莉緒は驚きはしなかった。ただ、諦めた眼差しで茂みの端を見る。
そこには三脚にたてられたビデオカメラが莉緒がここに連れ込まれてからの全部を記録していた。
口に精液を含んだままワイシャツに手をかけ脱いでいく。スカートのジッパーをおろし、ブラのホックを外す。その全てを莉緒は敏夫に指示されるまでもなくビデオカメラに向けて行った。
パンツに手をかける直前、手が止まったが敏夫の視線に不快感が混じったのを感じて慌てて降ろし、足から最後の衣服を抜き去った。
月明かりに照らされた少女の裸体、ローファーは脱いだがソックスは履いたままのその姿は儚げで、整えられた陰毛は汗で湿り気を帯びている。
「精子を両手に吐き出して胸に塗りたくれ」
「あえっ」
莉緒は指示されるままに両手に垂らした精子を両胸に揉み込むように塗りたくる。
そして歩み寄ってきた敏夫は、莉緒の頭を撫でながら思いがけない一言を放つ。
「服を着ろ」
莉緒はその一言にも動揺するそぶりは見せない。この男の指示に救いなどないに決まってる。
莉緒のその諦めは、やはり正しかった。敏夫は散乱した莉緒の下着を回収した。下着を着用せず制服を着ろということだ。
「今から場所を変える。莉緒、親に友達の家に泊まりにいくと連絡しろ」