選ばれし少女-2
桔梗三年生、あと数ヶ月で九歳になるある日のこと。
その日、父親とスタッフとの会話はいつもと少し違っていた。
「良いんだな、後悔しないな?」
「ええ、あっしの娘ですから、あっしが良いと言えば」
「本人はその事を知ってるのか?」
「面と向かって話してはいませんが、薄々わかってるとは思いますがね……なんせモデル歴はもう四年になりますし、ビデオも二年になりますからね、フェラはもう大したもんでしょう?」
「確かにそうだな……だけど後で恨まれるのは嫌だからな、よく言い聞かせておいてくれよ……」
「お父さん、男の人のアレを私のあそこに挿れるのね?」
「知ってるのか……」
「そうなの?」
「そうだ」
「私のあそこ、小さすぎない?」
「ああ、大丈夫だ……最初は少し痛いと思うが、すぐに気持ち良くなる」
「痛いの?……」
「最初だけだ」
「……お金、たくさん貰えるの?」
「ああ、いつもよりずっと貰える、お前に洋服だって買ってやれる」
小学校に通う桔梗は着たきりすずめ、必要最小限の服しか持っていない、それも比較的新しいものは大き過ぎ、もうすぐ着れなくなる小さ過ぎるものはくたびれ果てている、同級生は毎日違う服、しかもサイズがぴったりのおしゃれな服を着ている、それが羨ましいだけではない、からかわれ、苛められたりもしている……。
「わかった……我慢する……」
ビデオの撮影は、いつものように桔梗のランドセル姿から始まり、服を脱ぐシーン、裸で色々なポーズをとり、あそこをカメラに晒す。
そして男優による愛撫、クリニングス、フェラと続く……。
(今日はとうとうあそこにこれを挿れられる……)
男優のペニスを舐めながら桔梗はドキドキしていた、80%の不安と、20%の期待。
(こんなものを挿れられたら、すごく痛いんだろうな……)と言う思いと。
(でも、少しは気持ち良いのかも……だって指とかだったら気持ち良いもの……)と言う思い。
そして、とうとうその瞬間がやって来た。
男優が桔梗にペニスをあてがう。
男優は焦らすように割れ目をペニスの先で延々となぞる。
その頃には、桔梗は愛液をたっぷり分泌する体になっていた、度重なる愛撫を受け、快感が高まると筋に過ぎなかった割れ目が少し開き、ピンクの肉を覗かせる。
桔梗の割れ目は少しづつ緩み、クリトリスが顔を出すとそれをペニスで刺激される。
「ああ……」
桔梗が溜息を漏らした、その時、ペニスが桔梗の割れ目を押し広げ始めた。
「あああっ……」
充分に濡れ、柔らかくもなっていたが、いかんせん小さすぎる。
「痛いぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ! 痛いよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
処女膜にペニスの侵入が阻まれ、桔梗の悲鳴を間近で聞いた男優は少したじろいて監督をチラリと見るが、立てた親指をぐるっと下に向ける、『行け』と言うサインだ、ここで止めるわけにはいかない、腰をぐっと押し付け、ペニスを桔梗の狭い膣にめりこませて行く。
「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ……痛い、痛いよ、助けて!……お父さん助けて!……止めて! 挿れないで! 抜いて! 痛いっ! 痛いよぅぅぅぅぅ……」
叫び続ける桔梗に男優はもう一度監督をチラリと見るが、監督は親指を下に向けて拳を振っている……。
男優は、一瞬目を閉じて心を鬼にすると、腰を使い始めた……。
その後の数分間は修羅場だった。
男優は、幼い桔梗の絶え間ない悲鳴を耳にしなければならず、気持ちは萎えて行く、その反面、強烈な締め付けでペニスは萎むことを許されない。
だが、いずれにせよ、自分がちゃんと射精して見せないことには、この鬼畜監督はOKを出すはずもない、萎えそうになる気持ちを奮い立たせる為に、そして桔梗を早くこの修羅場から解放してやる為に、男優は容赦なくピストンせざるを得なかった。
数分後、ようやく男優がペニスを抜き、桔梗の顔に向けてペニスをしごき始めた時、ペニスは血に染まり、発射された精液もピンク色に染まっている。
「痛いよぉぉぉぉぉ……痛いよぉぉぉぉ……」
ペニスを抜かれ、顔に血の混じった精液を振り掛けられた時、激痛と緊張から解き放たれた桔梗はふっと意識を失った。
痛みとショックで、桔梗は数日間学校にも行けず、父娘はアパートに篭ってひっそりと過ごしていた。
さすがに父親も不憫に思ったのか、桔梗の好物やお菓子、アイスなどまで買ってきてくれた、約束の洋服は買ってくれなかったが……。
ショックは容易には去らないが、痛みが薄れてくると、桔梗は父親に訊く。
「お父さん、男の人と女の人はみんなああいう事をするの?」
「ああ、夫婦や恋人どうしは皆する」
「男の人は気持ち良いの?」
「ああ」
「女の人は?」
「最初はだれでも痛いそうだ、でも慣れると痛くなくなって、だんだん好きになるんだ」
「あんなに痛いのに、慣れるまで我慢するの?……」
「ああ……だけどお前はまだ少し小さすぎたようだな」
「それだけ?」
「それだけ、と言うのはどういうことだ?」
「私が小さすぎるからあんなに痛かっただけ? 私も大きくなったら好きになる?」
「ああ、なるだろうな、普通は高校生位になって初めて経験するんだ、その頃ならもう我慢できないほど痛くはない、血が出ても少しだけだ」
「そうなの?」
「ああ、セックスをするようになって初めて大人になるんだ」
「私はもう大人?」
「半分な……セックスが好きになったら立派な大人だ」
「……そう……」
それっきり口をつぐんだが、桔梗の中にある考えが浮かんでいた。
(私は……みんなより十年も早くセックスを経験した……もうみんなとは違うんだ……)