底のない沼-6
漫画の中の女は、とにかく恥ずかしい格好でその悩ましい表情をしていて。
そして『ああっ』とか『あん』とか、そんなことを言う時の絵は、決まって男が女のアソコを触っていたのである。
一目で、これはエロ漫画で、子供が読むものじゃないってわかるけど、目が離せなかった。
男の指が女のアソコを触るシーン。赤ちゃんじゃないのに女の乳首を男が吸い上げるシーン。女のアソコに男が顔を埋めるシーン。
どれも、幼い友美には衝撃的で、女の乱れるシーンをしばらく眺めていた。
そして、それを見ている内に頭がポーッとしてくるのが分かった。
それだけじゃない、走っているわけじゃないのに息が上がる。
脚の間がムズムズする。
(何だろう、湧き上がるこの変な気持ちは)
女が裸で両脚を広げて、男にアソコを弄られているシーンを見ていると、友美も女と同じ所が熱くなった。
その漫画には、女の喘ぎだけのセリフじゃなく、男のセリフもある。
『かわいい顔して、ここをこんなに濡らして』とか、『ここが気持ちいいんだな』とか。
話の流れはわからないけど、男が言う『ここ』を触れば気持ちいいんだ、と言うのを理解すると、手が震えながらも自分の脚の間に伸びていく。
おしっこをする所。ここを触るとあの女みたいになるのかな。
いけないことをしているという自覚はあった。
だけど、漫画の中の女の乱れた姿に、男の言う『ここ』を触るとどんなに気持ちいいのか、はやる好奇心を当時の友美が抑える術はなかった。
クラスで人気だったアニメのキャラがバックプリントされたショーツの中に手を入れる。
当然、陰毛すら生えていない剥き出しのそこに触れた瞬間、
「えっ」
と、快感よりも驚きの声の方が勝った。