スープ-3
ちづるは一瞬ドキッとした。
浮気をした訳でもないのに、
何故か
ほんの少しの後ろめたさが胸を占めた。
タクミは、
ちづるの気持ちを知ってか知らずか
こう言った。
「 抱っこ。させてよ。」
「 、 え? 」
「ちづちゃんの好きなーー。
寝る前の抱っこ。
させて?」
「、 、 、、、。」
「 ? 」
「 っ、 今日は、、
いいよ。 」
「 っ えーーー?
、、、なんで?」
「、 、 っ 、、 、」
部屋は暗いが、
ちづるの目が泳いでいるのが分かる。
タクミが静かに言う。
「、 、、ちょっと、離れた?」
「 ん?」
「、、気持ちが。」
「 、え? 」
「まぁ、、 うん。
それはそれで
、、しょーがない か。」
「っ、、 違うよ!」
「 ん?」
「離れて ない。」
「、 、、 そう?」
「 、、、うん。」
「無理してない?」
「、 、、して ない。
、、〜っ 抱っこ、、
今日はいいっていうのは、、
その 、、〜っ 」
「、、うん。 ? 」
「、、、笑わない?」
「 え? 、、うん。」
?
笑う ?
「、 、、 、〜っ、
、、 〜っ 」
「 ?
、 、、、。
なぁにーー?
教えてよー。
俺さぁ、、そーゆーの、
気になっちゃう
タイプなんだからー。 」
「、、、。
泣いちゃったら、、って 」
「 、 え? 」
「、、泣いちゃったら、
嫌だなって、、。」
「、 、 、、、。」
「、 、 、 、、っ 、」
「 、、別に、いいじゃん。」
「 え?」
「泣きたくなったら
泣けばいいじゃん。」
「 、、っ でも、
さっきだって、 、、
いっぱい 泣いたのに 」
「うん。
、、、泣いてたねぇ。」
「 、 、、
〜っ だから 」
「 、、ほら、 きて ?」
「〜っ、! 、 、」
タクミは、
布団の中でちづるを抱き寄せる。
そのままぎゅっと、抱きしめた。