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「夏の出来事 5」
【若奥さん 官能小説】

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来客-1

同日の月曜日。

午後2時すぎに、
知可子はちづるの家に来た。

前日の日曜、ラインで知可子と
ちづるは雑談をしていた。
その時に
ちづるは熱を出してしまい
今日は仕事を休んだ、と報告する。

心配した知可子は
【明日私、
仕事が午前で終わる予定なの。
お見舞いに行くよ。】
と、メッセージを入れた。

知可子は仕事が終わってから
駅から近い店でプリンを買い、
ちづるの家に来る。

ちづるは、
もう熱はひいていて
朝から料理をしていた。
グレーのトレーナーに
黒いロングスカートの部屋着で
化粧もしていなかった。

キッチンに立ち、
2人分のコーヒーを入れながら
茶色のソファーに座っている
知可子に話す。

「本当ー、ありがとね。
    来てくれて。 」

「んーんー。
プリンさぁ、駅前の
新しく出来た所のやつなんだ〜。
  後で食べよ っ ! 」

「あっ 分かるっ
  気になってたよ、私も。」

「っつーか、熱下がったなら
 来た意味なかったね。私 」

「ふふっ 
 あ。ねぇ、スープ食べる?
お腹は、、空いてない? 」

「え? いいの?
食べる〜! 
  小腹空いてたんだ〜」

「ふふっ 
    温めるね。」


ちづるは、
知可子の相変わらずの遠慮のない
態度に癒される。

2人分のコーヒーとスープを
テーブルに運ぶ。
知可子はソファーに座り、
ちづるは床に座っている。

しばらくお喋りを楽しんだ。

2人が話す時は、
だいたい知可子が喋り、
それをちづるが聞いている事が多い。
今日も知可子は仕事の愚痴や
恋愛話をする。
しばらく話続けて知可子は言う。

「そういやちづる、
ご飯まだ食べてなかったの?」

「ん? うん。
 作っただけで、食べてなかった。」

「えー?
熱は下がったんでしょ?
  遅い昼だね。  」

「んーー、、、 ふふっ 
 なんか最近、食欲なくて。」

「 、 、 、、。」

「あ。でも本当
ただの風邪?
疲れの熱?だったのかなぁ。
  とりあえず熱は、引いたけど。」

「 、 、、なんか、あったの?」

「 ぇ?」

「、 、、、彼と? 」

「、 、 、、、。」

ちづるの顔が曇る。
知可子は言う。

「なぁにー? 
 喧嘩でもしちゃった?」

「、、 、、 、、。」

「 、、、。
 相手が誰って。
  聞かないわよ?
      アタシ。 」

「 、ぇ?」

「こないだ飲んだ時ー。 
それだけは言えないって
 ちづる、言ってたじゃん。」

「、 、 、、、。」

「 だ か ら 。
内容だけ。聞いてあげる。
 っ はーー。
   アタシ、優し〜ぃ っ 」

「、 、 、、 ふふ っ」


ちづるは寂しそうに笑うと、
静かに「こないだの、火曜に、、」
と話し始め、
一通りあった事を知可子に伝えた。

ちづるが話を終える。

しかし知可子は、
ちづるがまだ話を終えたと
思っていなかった。

少し寂しそうな顔をして
コーヒーをすするちづるに
知可子が言う。

「そんな怒ったって事はー、、
キスでもしちゃったとこ見られた。 
          とか?  」

「 へ?」

「その、、 誰? 職場の、」

「っ 、、してないよ?」

「じゃー 何?
手でも繋いでたとこ見られた?」

「 ? 繋いでないよー。」

「 え? じゃあ、
 彼はなんで怒ったの?」

「ぇ、 と。 
  だから、
    送ってもらった 事。
 彼からの送りの誘い
   断っちゃってたし、、、。
でも本当に、
1人で帰るつもりだったから、、。」

「、 、 、、。」

「 ? 」


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