朝日-2
昼休み終了の合図の鐘が鳴る。
鐘を聞きながら、タクミは言う。
「 健。あのさ。
次の授業、サボんない?」
「 ぇっ? 」
「、 、 、、 嫌?」
「 っ んーーー、、
別に、いいけど。」
「公園、行こうよ。」
「 あぁ。 うん、、
じゃーー、、行こっか。」
2人はそんな会話の後、
コーヒーを飲みほして
缶をゴミ箱に捨ててから
下駄箱に行き靴を履く。
タクミ達の学校の造りは
職員室から正門が見える。
2人はバレないように
外のプール横のフェンスをよじ登り
外へ出た。
学校から10分ほど歩くと
大きな公園がある。
2人はその公園に着くと
滑り台の近くにあるベンチに
腰かけた。
午後の空は晴れていた。
日々の中、冬が終わりそうな
空気になっている事を肌で感じる。
健が言う。
「珍しいねぇ。
タクミがサボろう なんて。」
「まぁ、、ね。
たまにはいっかなー と。」
「確かにー。
結構真面目にちゃんと、、
送りましたねぇ。
高校生活。」
「 ふっ 、、何、急に。」
「だってー。
もう、、すぐじゃん。
卒業。 」
「 うん。」
「、 、、で?」
「 ん?」
「なんか
愚痴りたかったんじゃないの?」
「、 、、 うん。」
「 もしかして、」
「 ん?」
「浮気しちゃったー?」
「 え? 、、、俺?」
「うん。」
「、、、してないけど。」
「じゃあ、、なんで
喧嘩になっちゃったの?」
健の、柔らかな声のトーンに
タクミは少し
甘えたいような気持ちになった。
タクミは静かに
「こないだの火曜に、」
と話始め、
一通りあった事を健に伝えた。
タクミの話が終わる。
しかし、健はまだタクミの話が
終わったと思っていない。
健が言う。
「 で?」
「 ? 」
「そいつが送ったのを見て、
怒ったって事でしょ?」
「 うん。」
「もしかしてー、、
手でも繋いでた とか?」
「、は? 繋いでなかったけど?」