意外な顧客 Y-3
「まあ、なんて可愛らしいの?」
「Yさんこそ……テレビでお見かけするよりずっとお綺麗です」
おべっかでもなんでもない、さおりはホテルの部屋で迎えてくれたYに見とれる思い……
イケメンのタレントは何人も知っているが女優は初めて、当然のことながら纏っているオーラの質が違う。
しかもYは元宝塚の男役、颯爽とした中性的な魅力も兼ね備えていて、12歳の心を震わせるには充分。
「お酒は?全然飲めないってことはないでしょう?」
Yは酒豪でも有名、テーブルの上には半分ほどになったワインの壜が置かれている。
「ホントに舐めるくらいなら……」
「じゃ、これだけ……ね? 付き合ってよ」
美しい色合いのロゼをグラスに1/5ほど注いでくれた……コールガールの仕事には慣れて来ているものの、女性が相手と言うことで少し緊張もしているし、それくらいなら飲んだこともある……かなり良い気持ちになった覚えも……。
「はい、頂きます」
「そう来なくちゃ……乾杯」
Yは自分のグラスにもなみなみと注ぎ、グラスを軽く持ち上げて、一口で1/3ほど飲んでしまった。
以前、早百合が『こういうものの味もおいおい覚えて行かないとね』と勧めたくれたのはかなり重い赤ワイン、ロゼは飲み口が良くさおりもすんなり飲めた……と言ってもとてもYのペースには合わせられないし味もさほどわからないが……・
しかし、ボトルが空く頃にはさおりのグラスも空になった。
「お風呂、入りましょう」
Yがさっとバスローブの紐を解くとその下は既に全裸。
さおりもあわてて脱ぎながら後を追う……どうも勝手が違う。
「ああ……ああああっ……いい……あは……ひっ……」
バスルームでYの膝の上に抱かれ、首筋にキスの雨を浴びながらその指の妙技に悶えさせられる。
やはり男性とはまるで違う。
キスの雨を降らせる唇は柔らかく、さおりを抱いている体もまた柔らかく、背中に当るYの乳房が歪み、潰れる感触も当然男性相手にはありえないもの。
「ああああああああああああああああああっ……あはっ……」
しかもそのしなやかな指は女のツボを熟知している、さんざんに焦らしながら快感を高められ、その締めくくりに包皮をめくりクリトリスを直接刺激されると体に電気が走ったように達してしまい、体中の力が一気に抜けてしまった。
「凄いわぁ、こんなに可愛らしいのにちゃんと逝ける体になってるのね、それに感度も凄くいいし、喘ぎ声や感じてる表情も最高よ、来てもらった甲斐があるわぁ……」
「こん……どは……わたし……から……」
さおりはまだ息も絶え絶え、しかし、逝かせて貰ってばかりではコールガールとして情けない……。
「ああああっ……上手……凄く良い……あああっ……柔らかいし、小さいし……ああああああああああああっ!」
ベッドに移ると今度はさおりがYを激しく逝かせた。
さおりの舌はまだ小さく柔らかいからクリニングスが絶妙なのだ。
実はそれだけではないのだが……。
さおりは体を起して四這いになるとYをまたぐようにして69の体勢を取る。
女性といえどもYは長身だから自分の性器をYの顔の上に合わせると、さおりの舌はYの性器には届かないのだが。
「ん……んんんん……え?……ああっ……」
Yは目の前に突き出されたつるつるのスリットに舌を這わせるが、さおりの指が性器に伸びてくると思わず仰け反ってしまう。
「あああああ……何?……何か来るわ……あひっ……い……逝くぅぅぅ」
Yの性器からは勢いよく潮が噴出し、Yはしばし恍惚を味わうことになった。
「もう……クリニングスも上手だったけど、指も……どこであんなテクニック覚えてくるの?」
恍惚の夢見心地からようやく現実に戻って来たYはさおりを抱き寄せ、ベッドに並んで横たわっている、そして髪を撫でながら聞いた。
「だってお相手するのって男性ばかりでしょ? なのに女のツボも知ってるって凄いわぁ」
「ある人に教わったんです」
「ん?誰?」
「本当はお客様の名を明かしてはいけないんですけど、あの人なら……実はFさんです」
「Fさんって……あ、あの黄金の指を持つって言うAV男優さん?」
「はい」
「12歳なのにそんな人まで経験しちゃってるんだ……でもAVに出たんじゃないんでしょ?」
「はい、お客さんとして……本物のロリータってどんなものか知りたいからと仰って」
「なるほどねぇ……AVのロリータ物には笑っちゃうようなのもあるらしいものね」
「あんまりお上手だったんで、もう一度こちらからお願いして……色々と教わったんです」
「逆にFさんを買ったってわけ?」
「いえ、お金は取って頂けませんでしたけど」
「ふぅん、筋が通ってるわ、さすがに一流ね……あたしも間接的に彼の指技を経験したってわけね?」
「はい、自分がどうされたか思い出しながら」
「……あなたもプロねぇ……黄金の指で逝かされながら、どうされたかをちゃんと憶えてるなんて、大したものよ」
「そんなことは……」
「ううん、Aさんが絶賛してたのも当然ね、プロ中のプロだわ、まだ小さいのにね」
「子供らしくないですか?」
「ううん、そういう意味じゃないの、体は子供だし、さっき指を入れたときもきゅっと締まって気持ち良かったわよ、この顔、この体にこのテクニックだもの、驚きも半端じゃないのよ」
「なんだか恥ずかしいです」
「そういうところも可愛いっ!」
ぎゅっと抱きしめられて頬ずりされた。