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梟が乞うた夕闇
【鬼畜 官能小説】

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-3

「は、はいっ……、も、もう三ヶ月になりますぅ」
 想定外の疼きに悩まされている香菜子の耳に、あの若い獣とヘビ夫の会話が聞こえてきた。
「三ヶ月もしていれば、もう邪淫が抜けてる頃だろ?」
「は、はい、そ、そう思ってましたぁ……、で、でも……」
 目出し帽から覗く目が泣いている。「生身の、お、女の人のカラダ見たら、み、淫らな気持ちが抑えられませんっ……」
「そうか」
 ヘビ夫がポンと彼の肩を叩く。「お前はまだ若い。最初っから全うできるわけないんだ。無理はしないほうがいい」
「ああ……、きょ、虚士さま……。なんとお優しい……」
 涙声で謝意を述べた若い男は、拘束されている香菜子へ身を寄せ、反対側のバストへと手を伸ばしてきた。
「わ、ちょ……」
 香菜子は動揺を隠せなかった。もう一つの手が体に触れたらどうなってしまうか、恐ろしい予感が頭を過ぎった。「……はっ、あんっ!」
 その予感を遥かに上回る性悦に鼻にかかった高い声が漏れた。たとえ芝居であってもそんな嬌声を聞かせるつもりはなかったのに、中年のネチっこさとは正反対の、若者らしい激情に駆られた乱暴な手で反対側のバストを揉み込まれると、体を走り抜ける疼きに拍車がかかる。
「どうですか? 常務の部屋で何をしていたか思い出しましたか?」
 二人の男にバストを嬲られて、いつの間にか魘されるように首を左右に振っていた香菜子へ、ヘビ夫が問いかけてきた。
「い、や……、な、な、何も……」
 懸命に自分の立場を思い出した香菜子が答える前に、また別の男が歩み出て、ヘビ夫に懇願し、そして許しを得た。三本目の手がバストに伸びてくる。すると次々と獣たちが続き、ヘビ夫の許可を得ると、双つしかない香菜子のバストを何本もの手が争い始めた。
「んっ、やんっ……、はあっ……」
 燃えるように体が熱くなってきた。特に――椅子の上でぱっくり開かれた脚の間、下着の中心の奥が熱い。気がつけば今にも蜜が溢れ落ちそうなのを懸命に歯を喰いしばって堪えている自分がいた。責めを受けながらも隙を伺うつもりだったのに、そんな企てを考えている場合ではないほどに。
「きょ、虚士……、わ、私も」
 また己の罪を告白する獣。一体何人いるのだろう。有象無象の手にバストを蹂躙される苦悶の中で彼らの声が遠くなりそうだ。
 許可を得た男が近づいてくる気配。
「おいっ、ズルいぞっ!」
 バストを揉む手の誰かの非難が聞こえた。誰かは分からない。誰一人として手を放さないからだ。
「……へ、へへ、虚士さまのお許しはもらった」
 脚の間に息が吹きかけられてハッと目を向けた。香菜子を囲む獣たちの向こうに、別の獣が正面にしゃがんでいるのが見えた。
 顔を近づけている……!
「い、いやあっ! や、やめ……、やめてっ! やだっ!」
 本心の悲鳴が漏れた。無駄とは知っているのに、M字に開かれた脚を閉じようともがいたがビクともせず、涎を垂らした口の前に下肢は無防備に晒されていた。
 激しくかぶりを振る香菜子の脳天が突然捕まえられ、
「くっ、ぼ、僕たちを惑わせる淫魔め……」
 無理やり横を向かされると、あの若い男が香菜子を見据えていた。「じゃ、邪淫とともに滅べっ……!」
 虐意に満ちた眼差しと入れ替わりに視界に飛び込んできたのは、張り詰めて膨らんだ亀頭だった。そして間髪入れず、顔面をヒタヒタと煮沸した飛沫が叩いてきた。
「うっぐ……!」
「こいつめっ……、こいつめぇっ!」
 三ヶ月禁欲していたという射精が幾度も放たれてきた。その脈動が終わらぬうちに、
「おいっ、こっちも食らえっ!」
 中年男の声とともに、まだ若い男の爆発は続いているのに、噴射口が額に擦りつけられて瑞々しい肌を汚してきた。ドロリとした粘液が鼻筋から口元へと沿い落ちてくる。
「……ああっ!!」
 顔への汚辱の只中、下肢ではヌメッた唇が押し当てられ、吸着された瞬間、クロッチの奥からドッと蜜が迸った。
「いやっ、……あがっ、はっ……」
 強く拘束されているのに、舐めとられる度に腰が暴れようとする。とても堪えられない淫楽に襲われる香菜子の頭が掴まれ、逆を向かされた。入れ替わった別の獣が狙う亀頭の小孔と目が合った。





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