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変態学園の日常
【学園物 官能小説】

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第3話 29番日誌B-2




――5月○日――

 今日はどの授業も大過なく(?)過ごすことが出来たので、体育のことを書く。

 準備体操をした後、みんなで『ファルトレク(野外走)』をした。 ペースは心拍数が最大心拍数の7割になるのが目安。 最大心拍数は『220―年齢』なので、心拍数が150くらいなペースで走る。 私達が常に装着している首輪には、心拍を計る機能もついている。 8号教官はリモコン操作で全員の首輪を操作し、ペースが乱れると首輪がオレンジに光るように設定した。 5人以上がペースを乱した時点で、その場で全員『セルフビンタ10発』という。 自分で自分の頬っぺたを思いきり叩くだけの、楽なペナルティだ。 大したペナルティじゃなくてホッとした。

 校門を出たのは入学式以来だから、不思議な気持ちだった。 いつも金網越し、もしくは塀越しに眺めている景色を、今日は直に見ることができると思うと……嬉しいとか懐かしいとかよりも、身体が固くなるというか、緊張するというか……つまり、恥ずかしくて、困る。 学園では裸で過ごすことに何の抵抗もなくなっていても、学園の外だとそうはいかない。 私達はこれから全裸で校外を走るわけだけど、関係ない人からすれば、ただの露出狂か変態にしか見えないと思った。

 でも、現実は違っていて。
 街を歩く女性たちは、みんな普通の格好をしていた。 それなのに、裸の私達を見ても、誰も何にも反応しなかった。 私達が裸でいることに何の興味もないってこと。 要するに、私達の裸には価値なんてないってことの裏返しなわけで。 今更恥ずかしがって、お股をひっつけて走っていた自分、がバカみたい。 ただ裸で走るよりも余計にミジメで……ちょっとだけ泣いちゃいました。

 坂道を登って、下って、また登っての繰り返し。 上り坂ではみんなのペースが落ちる。 首輪がオレンジに光るクラスメイトも続出して、その度に自分で自分の頬っぺたを、パァンと高らかにぶつことになるし、坂道は大変だ。 ときどき電柱の傍で休憩し、雄犬スタイルのオシッコでマーキングしながら、60分かけて近くの丘まで走った。 ここで漸く首輪のスイッチを切って貰えた。

 ここからは『ヒルトレーニング』だった。 蹴った脚を大きく伸ばし、バウンディングのように全身を弾ませる意識をもって、全力で登る。 下りも全力で走るから、平地で自分が出せる全力以上の速さが出る。 手を抜こうものなら即座に鞭が飛んでくるから、みんな素直にヒルトレーニングへ励んでいた。 20本ばかり全力で走り回り、完全に息が上がったところで、ラスト1本。 ラストランにはペナルティがついてきた。 一番遅かった生徒はこの場で脱糞し、自分でビニールに入れ、袋ごと咥えて学園に戻って、トイレに流して処理しなくちゃいけなくなる。 ここから学園まで、ジョギングで約1時間だから、その間ずっと咥え続けるっていうと、地味に辛い。

 結局いつも通り足が遅い30番さんがビリになって、匂うビニールを咥えて帰る羽目に……帰り道のセルフビンタでは、30番さんだけ茶色いものが顔にかかって痛々しかった。 



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