ロングスカートの中で-1
真弓さんと別れて1年が過ぎ、28歳になったマサは、親からも結婚を言われる時期に
なりました。まだ結婚と言う二文字が、想像もつかないマサは、毎日一人でスナックへ
飲みに行き、暇を潰していました。
色んな人と話し、歌い、それはそれで、楽しい時間でしたが、刺激は無かった。
そんな頃に、よく一人で飲みに来てる女性がいました。
何時でも、長袖のブラウスに、くるぶしまで有るロングスカートでした。
すこし、ポッチャリ系の、年ははっきりとは分かりませんが、35〜6だと思います。
自分の足にコンプレックスが有るみたいで、絶対に足を見る事は有りませんでした。
以外にマサとは気が合い、いつも2人で楽しいひと時を過ごしていました。
仲が良くなるにつれて、マサの病気が出てきました。
あのロングスカートの中にもぐり、精一杯匂いを嗅ぎたい。
そんな事ばかり、考えるようになりました。
ある日、いつものように飲んで歌ってと2人で楽しみ、彼女も良い感じで酔っていました
<ねぇ、マサさん、結婚しないの?>
(う〜ん、中々いい相手に巡り合わないんです。真紀さんの様な女性ならOK何ですが)
<ははは、私は駄目よ、亭主が居るから。でも言葉だけでも嬉しいわ、有難う>
(いつもそうなんですよ、僕が良いと思った女性は、皆結婚してるんですよね)
<その内に、ふさわしい人に巡り合えるわよ>
何故か、私を見る目が潤んでる気がしました。
その日は旦那さんが出張という事で、遅くまで飲み、話しました。
<マサさんは、女性を求める時に、一番は何?>
マサは返答に困ると言うか、無難に答えるか、それとも勝負に出るか考えました。
一か八か勝負に出て見ようと、
(私が女性に求めるのは、ズバリ匂いです。女性の匂いが堪らなく好きなんです)
その答えを聞いて、呆れたように口をポカンと開けたまま驚く真紀さん。
<エッ、匂い?香水とかシャンプーの匂いとか?>
(それも良いですが、女性の身体から出る匂いが好きなんです)
<エ〜ッ、それって体臭っていう事?>
(う〜ん、体臭の1種かも解りませんね、上手く言えませんが・・・)
<何なの、そこまで言ってごまかさないでよ、何か気になるから>
(そうなんですが、ここではちょっと・・・。)
<なんだ、言えないなら最初から言わないで、つまらない>
(もし、言って、変に思ったりしないと約束出来るなら、真紀にだけ告白しようかな>
<そんな事思わないわよ、私も人妻だけど、色んな経験はしてるから>
マサは、真紀さんに近づき、耳元で話しました。
<そうなんだマサさん、ヘェ〜、色んな人が居るね>
真紀さんとマサは、お互い顔を真っ赤にして、話を続けていました。
<それで、誰でも良いの、匂いを嗅がしてくれるなら>
(そんな事は有りませんよ、やはりこの人の匂いを嗅いでみたいと思う人で無いと)
<ふ〜ん、そんな物なんだ。男の人も色々ね。女も色々だけどね>
徐々に真紀さんの目が、マサをじっと見つめるようになって来てます。
<マサさん、じゃあ聞くけど、私だったらどうなの?>
(勿論嗅ぎたいですよ、真紀さんのような素敵な人の匂いなら最高ですよ、もし嗅がせて 頂けるのなら、何だってしますよ)
マサは、畳み掛ける様に、真紀さんを追い詰めます。
<じゃあ100万円くれたら考えようかな?>
(大丈夫ですよ、今直ぐは無いけど、明日なら用意しますよ)
<馬鹿ね、冗談に決まってるでしょう。マサさん、変な人ね>
(な〜んだ揶揄われただけですか、本気にしたのに)
<そんなに好きなの、女性のあそこの匂いが>
(はい、大好きです)
<きっぱりと言うのね、マサさんは>
(だって、僕の性癖を真紀さんにバレた以上、隠しても仕方ないでしょう)
マサは、もう一押しで落ちそうと感じていました。
<でも、臭く無いの?自分でも匂う時有るよ、凄く嫌な匂いだけど>
(臭くなんて感じた事は1度も有りません、女性の身体の中で作られ暖められた匂いです
最高に決まってるじゃないですか>
(それに、気に入った相手の匂いですよ、それを嗅ぎたいと言うのは普通だと思うけど)
<全然普通じゃないよ、絶対に変態だよ>
(そうですか、匂いまで愛されるんですよ>
<でも、女性は色々と分泌されるから、恥ずかしい匂いも有るし>
(真紀さん、違いますよ、僕しか知らない匂いを嗅げるなんて、最高じゃないですか)
そんな話をしながらも、結論は出ないまま、帰ろうとマスターに会計を頼みました。
<マスター、私も帰る、お会計して>
2人でそれぞれ会計をして、店を後にしました。