33.オナニー先輩-2
目の前で繰り広げる希美のオマンコショーに触発され、3号の指使いも激しくなる。 オナニーに不慣れな少女らしい、がさつな指使いではあったけれど、おそるおそるクリトリスを撫でるよりは断然ましだ。 さっきまで床についていた腰がうっすら離れ、海老ぞり気味に膣を掲げる。 ジュポジュポ、シュポシュポ、膣へ指が出入(ではい)りするにともなって、確かに水音も増してきた。 この調子ならもうじき首輪のランプも点灯だ。
20回の絶頂……決して楽なノルマではない。 ただ、不可能かというと、決してそんなことはない。 いざハッスルタイムが始まってしまえば、確率変動で20回などあっという間だ。 あとはどうやって少女らにハッスルの波を捉えさせるか……希美はイッた余韻でぽーっとしながらも、懸命にアイデアを探す。 ただ、答えはすぐそばに転がっていた。
先に『絶頂20回』のノルマを達した少女たちが取った行動は、希美の予想外だった。 少女たちは絶頂回数が少ない訓練生に寄り添い、身体を密着させるではないか。 それはさっきのホカホカに似て、或は乳房で背中を擦り、或は乳首同士を突き合い、或は伸ばした舌を絡める。 うまく絶頂に届かない子の性感を、自分の身体をつかって高めるようという発想。 それぞれが献身的に肌を擦りつけ、身体中を舐めあうに従い、チカッ、チカッ、そこここで首輪ランプが緑に光る。
互いのオナニーを助け合う――『学園』では見ない光景に希美は面喰っていた。 原則的に自分の面倒は自分で見なければいけないし、周りを気にする余裕はない。 たまにサポートすることはあるけれど、それはお互い気心を知ったあとでの話で、初対面の誰かのオナニーを手伝うなんて聞いたことがない。 てっきりCランク昇格をかけた少女たちも、自分のことだけで必死に違いないと思っていたが……始めて知り合った立場が同じもの同士で気遣えるなんて、実は余裕綽々だったりするんだろうか?
実際は、希美の予想は当たらずとはいえ遠からず、といえる。 少女たちに余裕はない。 それでも、いくら自分自身を心配する余裕はなくとも、他人を気遣う余裕はある。 自分を優先するような存在なら、Dランクの生活は1日だって成立しない。 Dランクとして立派に務めた少女たちなのだから、全員が著しい配慮を備えているのは自明の理だ。 希美はDランクの実態を知識として知っていはいても、実体験として知ってはいない。 少女たちに対する認識も完璧とは言い難い理由だ。 ともかく希美の全力オナニーと同期の献身的なサポートのせいもあり、赤縁女性が訓練室に戻ってきたとき、最後の1人が首輪にちょうど『20』を点滅させたのだった。
夕食、給水。 午後に始まったオナニー実習、赤縁女性が謂うところのマンズリ実習は一段落した。 夕食後に少女たちを待っていたのは、黒縁メガネのスーツ女性による『オナニー講習』の第二弾だった。
「『圧迫オナニー』……別名を『うつ伏せオナニー』、『床オナ』ともいいます。 何かに押しつけることでオマンコするので『押しつけオナニー』という場合もありますね。 うつ伏せになって床やベッドにオマンコを押しつけるのが一般的ですが、脚の隙間にクッションや枕を挟んでオマンコするケースもあります。 圧迫自体の気持ち良さだけで絶頂するなんて、極めて恥知らずなオナニーだといえますね。 モノであれば何でもいい、何でもイける、という浅ましさも含め、みなさんにはぜひ習熟して欲しい無様な行為といえましょう」
といって、黒縁は希美に目配せする。 何の打ち合わせもしていなかったが、希美はその場でうつ伏せになり、ヘコヘコと床に腰を押しつけた。 得意ではないが、苦手なわけでもない。 グリグリ、クリクリ、円をかくようにして床に腰を振るうちに、ピカッ、首輪のランプが点る。 本日30回目の絶頂は、行為開始から50秒後に発動した。
「『足ピンオナニー』……脚をピンと真っ直ぐ伸ばしてするオナニーです。 アクメするには筋肉の力みが必要なので、足の筋肉に力を入れると比較的簡単に絶頂できます。 これに慣れてしまうと足を曲げた体勢で恥を掻けなくなったり、足に力が入らないときは絶頂できなくなる心配があります。 開脚姿勢で恥を掻けなくなるのは辛いですから、足ピンオナニーはどうしてもイけないとき、恥を掻けないときのとっておきにするとよいでしょう」
ここで再び希美に視線が。 分かっていてもインターバルがないオナニーはキツイ。 希美は仰向けになり、爪先まで一直線に背筋を伸ばした。 爪先の先までピーンと緊張し、太腿をつっぱりながらオマンコを弄る。 途端に首輪のランプが光り、希美は傍目にもビクンビクンと痙攣した。 筋肉の緊張が一気に弛緩するオナニー方法だけに、絶頂の余韻も小さくない。
「次は道具をつかったオナニーです。 勉強するのは大変ですよ。 何しろ色んな道具がありますからねぇ」
そういうと黒縁女性は大きな段ボールをもってきた。 ガチャガチャ、プラスチックが擦れる気配。 中には明らかに禍々しいオーラを放つ玩具たちが、いまかいまかと出番をまっていた。
……少女たちのマンズリ地獄、まだまだ始まったばかりである。