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恋のMEMORY
【少年/少女 恋愛小説】

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優しさに触れ…-6

「そっかぁー。」

公園でそれぞれの人々が過ごす姿に何となく視線を置く。

「取りあえず殺しちゃいましょうか!アリバイ作って事故に見せかけて。」
「うん。」

…出ましたよ、お約束のしょうもないジョーク、うんって返事した私もいくないか。

「確かに彼の言う通りね、切り替えるのが一番。」
「でも、一言で切り替えるって言ってもそう簡単じゃないよね。」
「そうだね、母子家庭って色々と大変だし、何より心の傷だってまだ。」

今朝心配になっていつもよりも早く彼の家に迎えに行ったら、普段通り元気だった、でも私にはすぐ分かる、私に心配掛けまいと無理している事に。

「まっ!彼の事なら大丈夫だよ、アイツがついていてくれてるから、とは言ってもせめて
今日だけかも知れないけど。」
「ううん!それでもとっても助かる、ありがとう。」

私がついていてあげても良いのだけど、私自身もそれは何処か辛いし、今私がいても変に思い出すかも知れないし、だからそこに一条君が来てくれていつもの明るさと妙なハイテンションで風馬君に少しでも嫌な思い出を忘れさせてあげて楽しい思いをしてくれればと現にこうして巴ちゃんにも二人っきりで相談したかったし。

「ねぇ、巴ちゃん。」
「んー。」
「私、どうしたら良い?…どうしたら彼を救えるのかな。」
「…救う、かぁ。アンタにとっての救うって何?」

質問に質問だわ。

「それはぁ。」
「何とかして彼のバカ親父の出張先を突き止め、力強く説得させて見せる訳?それで改心してあの二人の所に戻ってこればアンタの言う彼を救うって事になるってのかい?」

まぁ、それが出来たら。

「まぁそれが出来たら苦労ないわな。」

読まれた。

「…だったらさぁ答えは一つしかないでしょ!」
「それって…。」


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