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恋のMEMORY
【少年/少女 恋愛小説】

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優しさに触れ…-3

「ただいまぁ!」
「……っ!あっ、お帰りなさい。」

いつも通りの挨拶を交わし、おばさんの居る居間へ、けどすぐに挨拶を返す訳でなく数秒してから息子の声に気づいて気性に振る舞うように言い返す。

「今日何か買い物ある?」
「ううん、多分大丈夫よ、ありがとう。」

買い物、というのはお使いの事のようで、自ら進んで家の手伝いをしているんだ、やっぱり素晴らしい人間だ。

「…あら?そっちの子ってもしかして。」
「うん、柊若葉ちゃん、覚えてる?」
「勿論よ!わぁー大きくなったわねぇー、また一段と綺麗になってぇー。」
「おばさん、お久しぶりです、私もまた会えて嬉しいです。」

子供の頃に比べるとやはり老けて見えるもの、それでも何だかやつれているように見えるのは気のせいか。

「何?幼馴染で再開してまた友達同士で付き合ってる訳?」
「えと、それはですね。」

すると彼は私の肩を掴み、胸を張って宣言する。

「違うよお母さん、友達同士じゃない。」
「え…。」
「恋人同士で、だよ。」
「!!」

目のやり場に困るとはこの事、するとおばさんは一吹し、笑い飛ばし。

「そっかぁー、何かそんな事言ってたもんね、ちなみにどういう所が良いの?」

うへぇーおばさぁーん、興味津々とグイグイ聞き出して。

「全部だよ、可愛いし優しいし、僕にとって彼女は全てなんだ。」
「っ!」
「へぇーーー。」

親の前でそんな大胆な、嬉しいようなちょっとやめて欲しいような。溜まらず彼の腕を掴み居間を後にし、本来の目的の為彼の部屋へと向かう。


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