Fお誕生日会-1
翌日早い目に家を出てデパートに寄った。
おもちゃ売り場で結菜ちゃんの喜びそうなお姫様ドレスを買った。
あの子の好きな「アナと雪の女王」のアナドレスだ。
綺麗にラッピングしてもらって柴崎家に向かった。
6時過ぎに付きプレゼントは慎一から結菜ちゃんに渡した。
嬉しそうにはしゃぐ結菜ちゃんが早速「着せてくれ」とママにせがむ。
着替えた結菜ちゃんの可愛さは男の子にない魅力だ。
サイズも迷ったけれど100cmにして正解だった。
「美男美女の両親から生まれた結菜ちゃん本当のお姫様みたいだね。
女の子は可愛く生まれた方が絶対有利だからね。
それに両親の愛を一身に受けて育つのだから美人になるのは間違いないね。」
「結菜。はしゃぐのはそれくらいにしてケーキに火を入れるわよ。」
部屋の照明を落しローソクに火をつけた。
やがて子供二人は寝てしまい大人の時間になった。
愛していた妻がイケメンのデザイナーに走った状況を細かく話した。
人は他人の不幸を聞くときは快く聞こえ楽しくなるのは分かっている。
「それって雨宮さんの愛情が足りなかったんじゃないの。
それともあっちの方が駄目だったりして。フフフ。」
実に楽しそうにそして美味しそうにビールを飲む。
「僕なんか昨日も言ったけど一晩に三回は逝かすまで寝かせないよ。
彼女も期待して僕と寝る時は寝間着の下はいつも全裸だよ。
肩甲骨の下を舐めることから初めて背中を攻めるんだ。」
真由美さんはたまらず席を外しビールを取りに行った。
「へー、背中がウィークポイントなんだ。肩甲骨の下を喜ぶんだね。」
「雨宮さん、スマホのヌードもう一度見せて。素晴らしい肉体だね。
僕なら絶対に手放さないね。慎一君の為にもよりを戻すべきだよ。」
(若い女子大生に逃げられたくせによく言うよ。)
真由美さんの出してくれた明太子をつつきながら
「真由美さん、もうすぐ帰りますから料理はこれで最後にして下さいね。」
「駄目駄目。雨宮さんまだまだ帰しませんよ。こんなに楽しい酒は久しぶりです。」
「あなた。酔ってるわ。いい加減にしないと雨宮さんに迷惑かけるわよ。」
「明日、広島に帰ればまたつまらない単調な日が続くんだ。真由美、ビールだ。
そうだ。雨宮さん今日は泊まって行って下さい。」
「そういう事なら飲みましょう。次は柴崎さんが失恋した話も聞きたいな。」
上着を脱いで肌シャツ一枚になって座りなおした。
「真由美さんも飲みましょうよ。もう後片付けは明日にしたらいいじゃないですか。」
「そうだ。真由美も飲め。グーと空けてみろ。」
呂律が怪しくなり目がすわった。完全に酔っている。
「広島で付き合っていた女子大生が・・・む〜逃げやがって・・・眠む・・・先に寝る。}
二人を残して寝室へ消えた。
「もう寝ましょうか。でも寝る前にシャワーを使わせて下さい。」
慎一は子供部屋で結菜ちゃんと二人で寝ているのでソファーに転がった。
深夜真由美さんがシャワーを浴びる音が聞こえる。
これを待っていたのだ。彼女が寝室に入ってしばらくして行動に移った。
ドアーを開いた。ラベンダーの香りが充満している。
思ったより明るいナイトスタンドで彼女と目が合った。
激しく首を横に振る。「お願い。止めて。来ないで。」目で懇願している。
ゆっくりと布団を剥いだ。光沢のある絹のパジャマだ。
脱がそうとするが当然強烈に抵抗する。
少しづつベッドの中央へ追い込む。寝ている夫でせき止められる。