投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

欠ける月々
【悲恋 恋愛小説】

欠ける月々の最初へ 欠ける月々 3 欠ける月々 5 欠ける月々の最後へ

欠ける月々-4

思わず、じっと見つめてしまう。
何秒か分からないけど、
貴方をこの目に納めようとした。


「…ん?」
視線に気付き、きょとんとする貴方。


「…うぅん、なんでもない…」
これ以上みていたら
好きだと言ってしまいそうだった。
その長いまつげも
意思の強そうな黒い瞳も
その大きい背中も
厚い胸板も
優しい優しいその声も…


「じゃ、おやすみなさい!」

「おぅ、おやすみ」

「ありがとうございました」

「気ぃつけて帰りよ」

「はーい」


自転車を漕ぎながら
ばいばいと大きく手を振った。
貴方も手を振ってくれた。


私は一人
帰路につく。

嬉しいのか悲しいのか、よく分からない涙が出そうだった。

ただ朝風が痛かった…




だが私はその後
絶望的に悲しい言葉を聞いてしまうのだった


欠ける月々の最初へ 欠ける月々 3 欠ける月々 5 欠ける月々の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前