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欠ける月々
【悲恋 恋愛小説】

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欠ける月々-1

彼が好きで このサークルに入ったようなものだった。
歌が好きだったのもあるけれど
彼が好きで ここに入ったようなものだ。


竜也。
通称たつさん。

長いまつげと大きな瞳に
私は吸い込まれていた。

あの時は、こんなにも辛くなるなんて、思ってもみなかったんだ。




今そんな貴方が目の前でコーヒーを飲んでいる。
二人でいることなんて、どうってことがないように…

きっと最初で最後のデートだ…




2006年5月29日

封印してた悲しい恋がまた始まってしまったなんて…


「悠」

「ん?なんですか?」

「悠はさ、どうやって彼氏つくってたか覚えてる?」

「…さぁ。もう和樹と付き合いだして3年くらいだし、覚えてないですよ」

そう、私には彼氏がいる。
大事な大事な彼氏が。
お互いに結婚を考えてるくらいだ。
なのに、他の人に惹かれる私は何をしているんだろう…


「だよな〜」
やっぱりみたいな顔をする。

「なんでですか?」

「なんか最近、臆病になってさ。恋愛に。傷付きたくないんだよなー」

うん、分かる。もう無謀になれるほど若くないですよね、お互いに。
あ、そうだ。

「そうですよね〜、かなり分かります。
私もそうですもん。」

どんな反応するのかな。

「気になる人がいるんですけど、なんか難しいですもん」

ちらっ。たつさんを上目づかいで見る。


「えっ!?マジか!」

さすがに驚くよなぁ…
「そうなんですよぉ、ダメですよね。。」

「で、誰なん?」
にやっとたつさんが笑う。

「いや〜…」


もう言ってしまおうか…
そしたら、こんな辛い気持ちもなくなるかもしれないし。
ふられた方がマシかも。
いや…でも…


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