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「夏の出来事 5」
【若奥さん 官能小説】

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気まずい朝-1

翌日。
ちづるは目覚まし時計がなる前に
目を覚ます。

タクミが
目の前で気持ち良さそうな
顔をして眠っている。

ぼんやりとタクミの顔を眺めた後、
布団の中を見る。
自分がズボンを履いているのを見て
タクミがまた履かせてくれたのか、
と思う。

そっと布団から出てトイレに行く。
キッチンへ行き、リビングの
時計を見ると6時前だ。

洗濯機をかけて、
顔を洗い髪を結んで
キッチンに立つと朝食の準備をする。

ふと、昨日の自分を思い出す。

なんとも言えない罪悪感にも似た
羞恥心が胸にひろがる。

「、 、 、、。」


  なんか 

 タクミ君と顔合わせるの

 気まずい かも


「 、 、、はぁ。」 

  嫌だな

  あんな 
    変な姿 見せて 

 なんで 

  怖くなっちゃったんだろう 

「、 、、ってか 」

 怖くても 
   もっと そういうの 
 
 出さないで
  いられたらいいのに 

「もーー、、 」

  おしゃぶり
   捨てちゃおうかな

 あるから

  吸いたくなっちゃうのかな

「 、、でも、 
  くれたものだしさぁ、、。」


「 でっかい独り言だね。」

「 っ !!? 」

「おはよー。」

「 っ 〜っ ぃ 
 いつから 居たの!?」

「ぇーー? 今だよー。」

「、 〜っ、 、」

「 ? 
   トイレーー、、 」


部屋のドア近くに
立っていたタクミは
寝癖のついた頭を掻きながら、
トイレへ行った。

ちづるは、
ドキドキと脈をうってる胸を
撫でながら、少し深呼吸をして
朝食作りの作業を続けた。

タクミはトイレから出ると
眠そうにあくびをしながら
ソファーに座りテレビをつける。

5分ほど朝のニュースを眺めた後に

「着替えてくるね。」

と、歩きながら言い
玄関から出ていった。
ちづるは、思わずホッする。

ちづるも洋服に着替え、
朝食をテーブルに並べていると
玄関からドアの閉まる音がして
制服姿のタクミが戻ってきた。

2人は、じゅうたんの上に
向かい合って座り、
「いただきます。」と言うと
朝食をとり始める。

テレビから朝のニュース番組の
音が流れる中、黙々と食べていたが
ちづるはなんとなくハラハラしていた。

タクミは、そんなちづるには
気がつかない。

沈黙が
なんとなく耐えられなくなり
ちづるはタクミに言う。

「 ぁ っ 。
 今日ね、
  私も出るの早いんだー。」

「 んーー? そうなの?」

「うん。お店の、清掃で、 」

「何時に出るの?」

「ぇ、、と。
 7:30ぐらいには出ようかな。」

「そっか。
じゃあ、一緒に出ようよ。」

「ん、 うん。」

「 ? 
  、、、そういや、昨日さぁ」

「 っ、 ぇ っ ? 」

「 ? 」

「、 、、。 、、、なに?」


タクミが昨日、という言葉を出すと
ちづるの様子が明らかに変わった。
嫌そうな、なんとも言えないような
妙な空気がちづるを覆う。


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