ドリア-3
夕飯を食べ終わるとちづるは
お皿を下げて
皿洗いをしながら、言う。
「あ、ゼリー買ったんだー。
食べよー?」
「うん。」
皿洗いを終え、
冷蔵庫からゼリーを2つ取り出すと
それを持って茶色のソファーに
座っているタクミの隣に座りながら言う。
「ぶどう味と桃味、
どっちがいい?」
「、、俺、両方好きだから
ちづちゃんが選んでいーよ。」
「ぇーー? いーの?
じゃあ、、、桃がいっかな。」
「えー?
俺も桃がいい。」
「え?
うん、、じゃあ、桃あげる。」
「ふふっ う そーー。
俺ぶどうでいいよ。」
「本当?
本当は桃がいいんじゃない?」
「、、、桃がいいって言ったら
くれるの?」
「うん。」
「なんでー?」
「まぁ、、 大人。ですから。」
「大人ねー、、、。
まぁ、いいや。
ぶどう、ちょうだい。」
「え? いいの?」
「うん。俺ぶどうのが好き。」
「ぇーー? なにそれ、 」
ちづるは笑う。
2人はテレビを観ながら
ゼリーを食べ始めた。
タクミは黙々と食べながら
健の言葉を思い出していた。
「、、、 、 、。」
『優しくしたよー?
手当てとか。』
「、 、、、ちづちゃん。」
「んっ?」
テレビでは、
バラエティー番組がやっている。
ちづるはテレビを観ていたが
タクミに声をかけられ
タクミの顔を見る。
タクミは
テレビを見ながら言う。
「気になってたんだけどー、、。」
「うん。 ? 」
「手。 どーしたの?」
「あ、、これ?
ちょっと知可子の爪が、、。
あたっちゃって 」
「ふーーん、、。」
「 ? 」
「、、。その絆創膏さぁ 」
「 ? うん。」
「、、、自分で貼った?」
「ぇ? 、、ぁーーー、、。
ううん。
ぁの、、 。
貼って もらった。」
「、 、 、 、、。」
「ぁ 。 もちろん
変な感じじゃなく ね?
その、、、
酔ってて、、モタモタ
しちゃって っ 」
「、 、 、 、 、。」
「見かねて、やってくれたの。
健君、、。」
「 っ はーーー。」
「でもっ! 本当、、、
一瞬だし 変な感じじゃ、」
「分かってるよ。」
分かってる
そんなの 分かってる
健には 直美ちゃんだっているし
ちづちゃんは 浮気とか
そんな器用な事
出来る人じゃない
分かってるけど
「さーー、、。
明日も学校だしーー。
寝るかな。」
「、 、、ん、。
そうだ ね。」
タクミ君
やっぱ少し
怒った?